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  1. 長野市議会 1990-06-01
    06月13日-04号


    取得元: 長野市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-19
    平成 2年  6月 定例会平成二年六月十三日(水曜日) 出席議員(四十四名)  第一番      北野隆雅君      第二十三番    野々村博美君  第二番      戸津在雄君      第二十四番    原田誠之君  第三番      根岸元宏君      第二十五番    山本和男君  第四番      平瀬忠義君      第二十六番    三井経光君  第五番      伊藤治通君      第二十七番    甲田孝雄君  第六番      高橋宏君       第二十八番    近藤秀勝君  第七番      小池例君       第二十九番    越野要君  第八番      高野久夫君      第三十番     加藤一雄君  第九番      金井六郎君      第三十一番    中沢正美君  第十番      竹内平一郎君     第三十二番    今井良雄君  第十一番     小山岑晴君      第三十三番    戸谷春実君  第十二番     轟正満君       第三十四番    小山章夫君  第十三番     町田伍一郎君     第三十五番    入山路子君  第十四番     玉井孝雄君      第三十六番    山岸勉君  第十五番     若林佐一郎君     第三十七番    市川昇君  第十六番     柳沢正恵君      第三十八番    大井友夫君  第十七番     藤沢敏明君      第三十九番    竹内久幸君  第十八番     青木誠君       第四十番     内山国男君  第十九番     村田武君       第四十一番    和田伴義君  第二十番     高川秀雄君      第四十二番    宮崎一君  第二十一番    笠原隆一君      第四十三番    三上孝一郎君  第二十二番    中島邦雄君      第四十四番    松木茂盛君 欠席議員(なし) 説明のため会議に出席した理事者  市長       塚田佐君       建設部長     小林宏君  助役       山岸勲君       都市開発部長   内田将夫君  収入役      岡村修君       オリンピック   山口純一君  教育長      奥村秀雄君      準備事務局長  公営企業管理者  峯村富太君      職員研修所長   関口仁君  総務部長     夏目貞美君      市街地整備    宮沢信雄君  企画調整部長   井上脩君       事務局長  財政部長     尾畑敏隆君      水道部長     池田正一君  生活部長     小島武彦君      下水道部長    滝沢繁君  福祉部長     神林銀次郎君     消防局長     青木友雄君  環境部長     小林丈志君      教育次長     久保田隆次君  農林部長     冨岡豊治君      教育次長     滝澤忠男君  商工部長     飽田友雄君 職務のため会議に出席した事務局職員  事務局長     宮崎嘉津夫君     主事       小川一彦君  議事課長     若林実君       総務課長     吉沢隆幸君  議事課主幹兼   江守毅行君      総務課長補佐   滝沢宏雄君  課長補佐                調査係長     小柳重信君  議事係長     中澤潤一君      主事       桜井篤君  主査       北原昇君       主事       柄澤顕司君     議事日程一 一般質問(個人)   午前 十時一分 開議 ○議長(山岸勉君) ただ今のところ、本日の出席議員数は四十二名であります。よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 昨日に引き続き、市行政事務一般に関する質問を継続いたします。 発言の通告がありますので、順次質問を許します。 四十番内山国男君    (四十番 内山国男君 登壇) ◆四十番(内山国男君) 四十番内山国男でございます。 質問通告に従って質問いたしますが、質問の四は、松代文化ホールの活性化についてを質問いたします。 質問の一、松代文武学校槍術所の早期移転について。文武学校の建物は、国の文化財保存整備事業として、昭和四十八年十一月から全面修復工事が行われ、五十三年八月に完成し、現在、一般公開されております。江戸時代に開かれた藩校は、二百五十五藩が確認されておりますが、残っているのは九校にすぎません。大部分の藩校は長い間に一部が損壊したり、損傷したり、消滅したりして、当時の物がほぼ完全な形で残っているのは、全国でも松代文武学校であります。 しかし今、「ほぼ」と申し上げましたように、完全ではございません。実は、明治五年、真田家の菩提寺である長国寺が火事に遭い、庫裏として使用するために、文武学校の槍術所を長国寺へ移転して、現在に至っているわけであります。この庫裏の状況は、最近大変傷みが激しく屋根がわらを取り替えたり、建物が傾きかけておったりして、突っかえ棒を入れるということで、それぞれ二百五十万円、また、五十万円ほどがかかっております。大変無駄な投資と言わなければなりません。もう既に対処療法の段階ではなく、早急な解体、移築、復元の時期にきていると言わなければなりません。時期を失すれば、貴重な文化財が消滅いたします。行政の責任は大変大きいと言わなければなりません。 そこで質問いたします。一として、文武学校の完全復元を第一義として、問題の解決に当たるべきであり、その復元は時間的にも急ぐべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。 二として、長国寺の庫裏は、文武学校の公共事業関連に対する補償と、部材の買い上げ等、最大限の理解を示すべきと思いますが、考え方をお伺いいたします。 質問の二として、神田川ショートカット事業に伴う松代小学校施設の見直しについて。私は、小学校から中学二年まで、松代小学校と文武学校の両施設を使わせていただきました。当時は、両施設を使用いたしましたので、それなりに使いよかったのであります。質問の一で要望いたしました文武学校に槍術所と弓術所の的が完成いたしますと、小学校施設の真ん中に文武学校が入るわけでありまして、小学校が完全に二分されてしまうわけであります。文武学校の周囲をぐるっと回って移動しなければならない長い廊下、目の行き届かない管理体制、校門が二か所である等、不合理な土地利用であり、したがって、大変使いづらい学校施設となっております。 その上、文武学校の隣には、アンバランスな鉄筋コンクリートの白茶けた南校舎が並んでいるわけでありまして、改築が必要な昭和三十一年に建てられた音楽室もあり、そして文武学校以来の貴重な教科書があちらこちらに管理もされないまま放置されております。そして神田川ショートカット事業が、関係する皆様方の御尽力で、平成一年度は用地国債十一億が消化され、平成二年度は、いよいよ松代小学校の校庭がその協議の対象になってくるわけでございます。したがって、小学校の校庭も大変減少するわけでございます。 そこで質問いたしますが、以上のような状態になってまいりましたので、この際、小学校施設を全面的に見直すべきであると思いますし、その時期にきていると思っております。 なお、具体的には以下の点を要望いたします。 一として、南校舎を移転して、跡地の内訳は、畳、板の間の多目的ホールを建設し、生徒、市民、文武学校見学者に文武両道の精神を伝える場所にする。また、学校内に散逸している文武学校以来の貴重な資料を保管展示する場所、それから、文武学校保存功労者長岡助治郎記念室とか、また、文武学校の歴史等、総称して「文武館」としたらというふうに提案いたします。 二番目として、音楽室をつぶし、跡地は南校舎の分と、音楽室を含めた特殊教室等、生涯学習構想も含めた校舎ということに提案いたします。 三点目として、縮小するグラウンド対策として、ショートカット事業とも関連して、プレハブ倉庫移転改築等、拡大方法を検討するよう提案いたします。 質問の三といたしまして、高速道開通に対応できる消防行政についてでございます。高速道が須坂インターまで供用開始になるのは平成四年、あと二年を余すところとなりました。それに伴い、高速道内の事故はもちろん、アクセス道路等にも、車の増大による事故が増加いたします。長野市にとっては初めて経験することであります。松本市は一本部四署二出張所で高速道の消防行政では大先輩でありますが、お話をお聞きいたしました。結局、仕事に見合った隊員確保が最も重要なことであると言わなければなりません。消防局には、労働組合がありませんので、頑張り合いたいものだと思います。したがって、その準備は、早ければ早いほどよいわけであります。それにはまず全体の青写真が必要かと思います。 そこでまず、高速道開通に対応できる消防行政の構想についてお伺いいたします。高速道は一般消防業務とは別の特別な消防業務でありますので、隊員、救急車等はすべて別枠で準備すべきものであると考えますが、御所見をお願いいたします。特に、隊員の確保とその養成は、一朝一夕にはいかないわけでありまして、計画的な隊員養成についてもお伺いいたします。 高速道内事故実態と、出動体制については、同規模都市の実例についてお伺いいたします。更埴市、須坂市との救急病院も含めた相互応援体制の確立についてお伺いいたします。それから、公団からの財政措置についてもお伺いいたします。 最後に、松代分署を消防署にすることについては、地元から要望が出ておりますが、現段階の見解をお聞かせください。 質問の四として、松代文化ホールの活性化について。去年の七月八日オープンして、一年が過ぎようとしております。すばらしい音響効果、照明、舞台機能、世界一のピアノ、そして客席は三百二十八席と、小ホールであります。今一年が経過してみますと、それにふさわしい使い方をしていると思っております。主な使い方は、地元の音楽文化団体の発表会、アマ、プロのリハーサル、公開練習もあります。もちろん各種公演会もあります。そして、このごろは、松代以外の地域からのものも多くなってまいりました。いずれにしても、市民が中心になった市民本位の使いやすいホールに一層していくべきと思っております。 そこで、以下質問いたします。 一として、貸しホール専門であるが、ホール自身が使う自主事業、例えば子供向けの人形芝居やひとり芝居、また、小規模のオペラ等も行える体制づくりについて。 二点目、使用料については、土曜、日曜の一時から五時までのホールの使用料は八千二百四十円ですが、ピアノは一万五千円であります。特にピアノが高いという声が多く聞かれています。外国の一流ピアノの全国の平均使用料は八千円程度でございます。小ホールであり、使用方法がリハーサル等が多いわけであり、市民本位のホールであるということから、値下げを検討するようお願いする次第でございます。 三として、市民会館と篠ノ井市民会館松代文化ホールを一まとめにして、財団法人にすべきと思います。現在は、予算はホールごとに、運営もホール間で融通をつけることができません。設置場所が鶴賀緑町と篠ノ井、松代に分かれておりますが、三館でネットワーク化し、一本化し、市からの予算配分と使用料等を中心にした財団法人で運営すべきと提案いたします。県民文化会館、今度できる更埴市の文化会館、新潟市の音楽会館等、先進市の運営も参考にしていただき、文化振興の観点で御所見をお伺いいたします。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 内山議員の御質問にお答え申し上げます。 私からお答え申し上げますのは、松代の消防局の松代分署につきまして、署への昇格を考えていないかという御質問につきましてお答え申し上げますが、長野市では、災害のない、住みよい都市づくりを目指して、いろいろ防災事業をしておりますが、その中で、消防局の体制整備も着々と図っておる次第でございます。 ことしは篠ノ井の塩崎分署の建設をしておりまして、来年から職員の増員も図って、新しく篠ノ井の塩崎分署が新設されるわけでございますし、元年度には、松代分署の移転改築、これは高速道の通過地点にぶつかりますのと、高速道が入りますと、救急隊の設置を松代分署にいたすわけでございますので、移転をいたしまして、消防隊の配置もできるようなスペースで、分署の新設を行って、今業務を開始しておる次第でございます。 そのあと柳原分署も狭いものですから、広く土地を求めて移転、改築をする予定でございますし、そのほか桜枝町の分署につきましても、やはり狭いということで、用地を求めて、移転の方向で検討しておるところでございます。そういう分署等の新設、移転がございまして、職員の増も図りながら、消防体制を整備しておる次第でございます。そういうことでございますので、また、市民の皆さんの防災意識の向上のために、消防局の隣には防災センターもつくりましたり、着々と消防局の消防行政の整備を今しておるわけでございますので、一応そういう新設移転など、施設の整備が、一応の目安がつきました段階で、消防局と各署、また各分署との責任体制、それから消防局と分署所との指令の体制、そういうものをにらみながら、長野市にふさわしい消防局、署、分署のあり方というものをよくいろいろな角度から十分検討する中で、松代分署をどうするかと。こういうことも考えていきたい。当面はいろいろ施設の整備、消防局体制の強化を図っていきたい。このように考えておる次第であります。 ○議長(山岸勉君) 教育次長久保田君    (教育次長 久保田隆次君 登壇) ◎教育次長(久保田隆次君) 私からは、松代文武学校、それから松代小学校松代文化ホールに関連した事項についてお答えを申し上げます。 まず、文武学校の槍術所についてお答え申し上げますが、槍術所につきましては、古文書、古図などから、その所在、規模等は明らかでございましたけれども、昭和五十八年十月に、文化庁の指導によりまして、大川千葉大教授の調査がありまして、長国寺の庫裏に使用されている部材によって、ほぼ復元が可能であるというふうな報告をいただいた次第でございます。 また、長国寺におきましても、老朽化で、庫裏の建て替えを検討されておりますので、市といたしましても、これを機に槍術所復元を図るべく、検討を進めておるところでございます。長国寺に対します部材の買い取り補償、また、先ほどお話がございましたように、松代小学校との関連など、これから解決していかなければならない大変難しい問題もあるわけでございますけれども、御指摘がありましたように、最近この庫裏の老朽化が非常に進んでおりますので、早期に復元を図る方向で検討しておりますが、先般も、文化庁の方に出向きまして、今後の進め方と、それから部材の買い取り、これは非常に全国的には珍しいケースになるのだそうでございますけれども、そういうことを含めまして、復元について、文化庁の助成を強くお願いしてきたところでございます。 このときの文化庁との話合いの中では、なかなか先行きの見通しがはっきりしないわけでございますけれども、これから補助採択を早期にしていただくように、国に働きかけてまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 それから、庫裏の復旧についての御質問があったわけでございますけれども、この部材の買い上げというような問題、非常に難しいケースでございますので、可能であるかどうか、十分検討もさせていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。 それから次に、神田川のショートカットに伴う松代小学校の施設の見直しについてでございますが、御質問の南校舎でございますが、この校舎は昭和四十三年に建設した二階建ての鉄筋コンクリートのつくりでございまして、建築して二十二年ほど経過しているわけでございますが、これも国庫補助事業で建てた学校でございます。御指摘のように、文武学校の槍術所の予定地がございますし、それから弓術所ができましたので、小学校の中ほどへ文武学校の一部が入り込んできたような状況になっておりまして、学校の管理の上でも、また教育の観点からも不便を来しておるというのが実情でございます。取り壊して、建て直しということになりますと、先ほど申し上げましたように、まだ耐用年数になっておりませんので、そういうことになりますと、国庫補助金の返還という問題がまずあります。それから、新たにつくるということになりますと、建設財源、とりわけ再び国庫補助金をもらうことが可能かどうか。これは非常に厳しい状況だというふうに思いますので、それらの問題等も含めまして、松代小学校の長期的な将来展望に立った上で、十分検討させていただきたいと思います。 したがいまして、御提案ございました音楽室、それから特殊教室と生涯学習構想につきましても、これらのことを包含した上で検討してまいりたいというふうに思います。 それから次に、県営事業でただ今実施されております神田川のショートカット事業に伴う学校グラウンドのことでございますが、グラウンドの一部に影響が出るというふうに側聞はいたしておりますけれども、まだ県の方から正式なお話をいただいておりませんので、実際にどうなるかということについては、今後、県から正式に協議があった時点で、いろいろと細部をお聞きをして、プレハブの倉庫の移転等も含めまして、総合的な見地から検討させていただきたいと思います。 それから次に、松代文化ホールの活性化についてお答えを申し上げたいと思います。このホールは、先ほどお話がございましたように、昨年の七月八日にオープンをいたしまして、ほぼ一年になるわけでございますが、おかげさまで、昨年の利用状況は、ホールの方だけでございますけれども、一万五千二百七十五人でございました。非常に大勢の皆さんに御利用いただいたわけでございますが、御質問の中で、ピアノの使用料が他と比べて高いというような御指摘でございますが、実は、このピアノの使用料につきましては、長野の市民会館の使用料との権衡を十分考えた上で決められたものでございまして、当時の調査では、類似のホールに比較して、格別高いというふうには考えなかったわけでございますけれども、御指摘もございますので、他の施設等も十分調査をさせていただいて、検討させていただきたいというふうに思います。 それから、自主事業でございますが、一昨日の代表質問のときに、市長から答弁がございましたが、芸術文化振興基金の活用について、ただ今検討中でございますので、この基金の運用の中で考えられないかどうか。十分検討してまいりたいというふうに考えております。 それから、財団運営でございますけれども、これも非常に幾つかの例をお引きでございましたけれども、なかなか、大変難しい問題が内蔵しておるように思うわけでございます。したがいまして、少し時間をかけさせていただいて、検討をさせていただきたいと思うわけでございますが、よろしくお願いをしたいと思います。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 消防局長青木君    (消防局長 青木友雄君 登壇) ◎消防局長(青木友雄君) 私から、高速道開通に対する消防行政についてお答えを申し上げます。 まず、第一点目の高速道内の事故実態と出動体制についての同規模都市の実例でございますけれども、上越市、金沢市、日立市、静岡市の出動状況を調査したわけでございますが、交通事故、急病、一般、その他、いろいろ事故の種別がございますけれども、四都市の平均年間約二十五件、そのうち交通事故が六割でございまして、一回当たり三名が乗車し、出動をしておるところでございます。また、救急隊は一般と併用でございまして、災害の種別によっては、救助隊の同時出動もしているところでございます。 なお、本市におきましては、これらを参考にいたしまして、独自の救急ではなく、一般と共用してまいりたいという考えでおります。 次に、高速道関連に関しまして、公団からの支弁金等のお尋ねでございますけれども、本年三月二十二日、長野市ほか関係市町村に対して、道路公団の説明会がございました。その説明の内容は、ルート、それから工期について、それから支弁金についてでございまして、それら細部につきましては、それぞれの自治体と公団が、開通二年前に打合せをするというようなことになっておりますので、それらの結果に基づきまして、また、関係市町村とも連絡をとりまして進めてまいりたい。かように思うので、よろしくお願いをいたします。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 四十番内山君 ◆四十番(内山国男君) それでは、時間が少しございますので、再質問をさせていただきます。 まず、一点目の文武学校の槍術所の早期移転につきましては、前向きの答弁をいただいておりますけれども、いずれにしろ、日本に一つしかない大変重要な文化財でございますので、早期移転に向けて、国、県、市と、それぞれ補助金の関係等、制約がございますけれども、ここまできますと、長野市の英断をお願いするところでございますので、先ほどの話の中身を踏まえて、前向きにこれからお取組をお願いしたいというふうに思っております。 二点目の、小学校の見直しについてでありますけれども、長期展望と、それから当面の策ということで、先ほど当面の策については、提案いたしませんでしたけれども、例えば、さっき南校舎は昭和四十三年、私もこれは存じ上げているのですけれども、現在の南校舎は、校門が入り口にあるわけで、これも一連の校門の修景をしていただきまして、感謝しているわけでありますけれども、当面この南校舎を使いながら、見直しについても図っていただくことが、現在の小学校の学校教育上からもその対策が必要ではないかということで、私、関係する二、三の方々ともお話ししているところでございますけれども、そんな観点もお含みをいただいて、御検討していただければありがたいというふうに思っております。 それから、文化ホールの関係につきましては、市民会館なり、県の文化会館とは、若干ニュアンスと申しますか、使い方の視点が大まかに言って違う部分--もちろん重なっている部分がありますけれども--傾向としては大変違うので、さっき私の質問の中で申し上げましたように、そもそもの出発が、「市民の文化、音楽の団体を中心にした発表の場」ということでありますから、入場料もほとんど取っておりませんので、また、練習、リハーサルが多いわけですから、そういう意味で当面まずピアノについて、私今まで一年間、この問題、文化ホールの関係に触れませんでしたけれども、一年たちましたので、まずここから御検討を是非お願いしたいというふうに思っておりますので、教育次長さん、ちょっと御答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(山岸勉君) 教育次長久保田君    (教育次長 久保田隆次君 登壇) ◎教育次長(久保田隆次君) ただ今の文化ホールのピアノの使用料の件でございますけれども、ちょっと私ども、今調べてある資料、手持ちの資料というのが少ないわけですけれども、一部には御指摘のように、長野の松代の文化ホールよりも、同程度のピアノでも、少々安い、一万円程度のところもあるように聞いておりますので、その辺も踏まえまして、十分検討したいと思いますが、お話のように、何せまだ九か月のホールでございますので、もうしばらく時間をかけさせていただきたいと思います。 ○議長(山岸勉君) 四十番内山君 ◆四十番(内山国男君) それから消防行政についてでございますが、私も消防委員として、時々発言させていただくのですが、長野市の善光寺地震を前提にした防災体制の中で、とりわけ消防署の、核になる消防署の体制づくりが、安茂里とか、北部とか、松代とか、大変大事なわけでありまして、こういうことについても、是非御検討をお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 四番平瀬忠義君    (四番 平瀬忠義君 登壇) ◆四番(平瀬忠義君) 四番平瀬忠義でございます。 市行政事務一般について質問いたします。市長並びに理事者各位には、簡潔にして分かりやすい答弁をお願いいたします。 初めに、オリンピック関連施設と市民生活についてお尋ねいたします。一九九八年、冬季オリンピック招致運動は、あと一年の最大の関門に向けて、長野市民、県民は言うに及ばず、国の事業として、国民挙げて支援の中で進められていることは、誠に心強い限りであります。これが必ず成功し、長野が世界の長野として、市民の誇りとなる日が来ることを信じて疑わないところであります。 そこで、招致活動展開の中で、心配なことが幾つかあります。私ども実際に市民の皆さんとお話する中で、余りにも多い話は、オリンピックが来るからという期待であり、万が一、もしオリンピックが次の機会に延びたとき、市民の期待は四年後に延期されるものと思いますが、その中でさらに昨年、関係省庁との話合いの中で、施設についてその基本的な考えは、オリンピックのために、特別な施設を造るものではないということだったように聞き覚えております。市民のため、国民の生活のための施設として完成し、そこでオリンピックの競技を実施する。しかも、それは将来の本市全体の施設計画で、必要な施設として認めて建造していくといったものだったように理解しておりました。 したがって、現在進めております中央自動車道長野線の開通に関連する長野市内の道路整備の問題、北陸新幹線の開通に向けての長野駅周辺の整備の問題、さらにこれらの高速交通網のネットワークに組み入れられた際の長野市街地と周辺の交通網との総体的な関連性など、交通問題を取り上げただけでも大変な事態を、ここ七、八年の間に解決していかなければならないことになっております。 さらに、オリンピック競技の施設について見ましても、各会場の建設に始まり、川中島地区に予定されている選手村、朝陽地域に予定されているプレス関係者の宿舎等、数え出せば大変な事業を完成させなければなりません。しかも、それらは、後利用が主たる目的で、二十一世紀へ向けての長野市の必要な社会施設としての建設となれば、これは大変な事業量となるわけであります。 しかし、これが解決されなければ、オリンピックはおろか、長野市の街づくりの将来像にも影響されるとなれば、その具体的なプランをしっかり策定しておかなければならないと考えるのであります。 そこで市長にお尋ねいたします。 まず第一に、これらの事業が、遅かれ早かれ実施をしなければならないことを、どんな方法で市民に伝えていかれるのか。そしてその合意を得ていかれるのか、お伺いいたします。例えば、よく話題になります外回り環状道路、オリンピック関連施設をつなぐ重要な路線であるばかりでなく、高速自動車道が二年後に開通しますと、たちまち必要となる道路であり、これをいかに早く完成させるかということは、市民生活に直接影響の出る問題であり、非常に緊急性を求められる施策であると思います。したがって、それぞれの本市の予定している事業の執行、完成のタイムスケジュールをはっきり示され、市民の皆さんの心配をまず解決していただくことが大事なことではないかと思います。 何でもオリンピックに結びつけてやろうとしている、と一部の市民、又は団体は心配し、それがあたかもオリンピックがなければ、そんな事業をしなくてもよいような錯覚を起こさせているような言いふらしをしている向きがあります。どうか市長の日ごろ言われる市民生活に必要な施設を完成し、その中でオリンピックを開催していくという姿勢を、具体的な事業のタイムスケジュールを示すことによって、多くの市民に納得していただくよう希望しますが、その点、市長の御見解と、担当部門の具体的な計画をお示しいただきたく、お尋ねいたします。 次に、生涯学習の充実についてお尋ねいたします。 私たちが生活をしています今日の世の中は、急激な科学技術の進歩や、国際化の進展にあわせて、生活水準の向上や、社会保障の充実、自由時間の増大、女性の社会進出の進行、都市化の進展、核家族化の傾向などの社会環境の変化が激しくなっております。これに伴いまして、私たちは絶えず、新しい知識や技術を身に付ける必要に迫られていると申しても過言ではありません。 加えて人生八十年時代という長寿社会を迎えた今日、老後はますます長くなり、充実した実りある人生を送るためには、常に自分自身を磨き、育てていくことが必要であると言われております。このためには、私たちは仕事のことはもちろん、仕事以外の様々の場で、若いうちから活躍をして、趣味を持ったり、あるいは社会的なつながりを深めていく必要があると思われるのであります。 本市におきましても、今後予想されます具体的な課題として、冬季オリンピックの招致を通じた国際化や、高速交通網の整備、情報化、高齢化社会の進展などの社会の変化に対する市民一人一人の自覚と対応が現実の課題として迫っており、従前に加えて、新たな学習活動が積極的に展開されているところであります。それにつきましても、これらの様々な市民の学習需要を踏まえて、意欲にこたえられる生涯学習の推進体制が不可欠と考えるところであります。 そこでお尋ねをいたします。人生八十年時代を踏まえ、二十一世紀を展望した長野市の生涯学習の推進方策については、公民館活動の充実を含めて、今後どのように取り組んでいかれるかお伺いいたします。 次に、小・中学校における福祉教育についてお尋ねいたします。一九九〇年代が幕を開け、二十一世紀まであと十年を余すところになっております。塚田市長は、二十一世紀へのかけはしとして、六つの都市づくりの基本理念、すなわち、 一、世界に羽ばたく国際平和都市 二、高速交通網と都市基盤整備で築く近代都市 三、市民生活を重視し、潤いと安らぎの環境都市 四、生きがいと思いやりに満ちた人間尊重の健康福祉都市 五、芸術やスポーツを振興し、人間性を磨く教育文化都市 六、産業経済の活性化で躍進する広域拠点都市等の施策を掲げ、積極的、総合的に市政を展開していることに敬意を表するものであります。 特に、国民の約四人に一人が、六十五歳以上のお年寄りになると言われる二十一世紀を、明るく、活力のある長寿社会にするため、積極的な高齢者対策を中心とした福祉施策を進めていく必要があると思います。 本市としましても、お年寄りや障害者を初め、すべての人たちが生涯を社会の一員として、健康で生きがいを持って暮らしていけるよう、ソフト、ハードの両面で、きめ細かく対応していく必要があると思います。高齢化社会における福祉は、家庭や住みなれた地域において、温かさに触れ合いながら、安心して暮らしたいという、だれにも共通した願いをかなえていくために、地域に密着した保健、医療を含めた総合的福祉サービスの供給と、価値観やライフスタイルの変化、家庭の介護機能の低下等、社会経済情勢の変化に伴い、複雑多様化してきているニーズに、的確な対応をする必要があります。 そのためには、行政サービスの充実のみならず、地域住民がそれぞれの立場で連帯感を持って参加する住民型の地域福祉活動の活発化が重要であると考えます。地域ぐるみの福祉活動を活性化するためには、家庭教育、学校教育、社会教育など、生涯教育体系の中で、福祉の心を育てる教育を進めることが大切であると考えます。人生経験豊かなお年寄りから、人間として生きていく上で、学ぶことが数多くあります。 そこで、子供たちにも、お年寄りについて、改めて考えさせ、お年寄りの良さや人生の先輩として、自分の祖父母について一層の理解を深めさせ、さらに尊敬と感謝の気持ちを子供たちに持たせることは、青少年の不良化防止、また、健全育成に必要なことではないかと思うのであります。 過日、私は岡山市の福祉を視察する機会がありました。御承知のとおり、岡山市は、大正六年、現在の民生委員制度の初めである済世顧問制度を創立し、福祉の心を育てた福祉先進都市であり、参考となります福祉施策の推進を図っておりました。特にその中で、福祉教育について感銘を受けてまいりました。思いやりや優しさは、だれの心にもあるもの。それに気づかせ、引き出し、福祉の心の実践に結びつけることを福祉教育の目的として、市独自の福祉教育副読本を小学校高学年用と、中学校用を製作し、市内の小学校、中学校に配布し、福祉教育を実施しておりました。その内容も、身近な家庭の話、高齢者と子供たちとのかかわり等、分かりやすい話を中心に、教師手引書には、福祉の現状、統計など、豊富な内容で、きめ細かな福祉教育ができるような配慮が行き届いておりました。 本市における福祉教育の現状、特に小・中学生に対する福祉教育の推進をどのように図られておりますか、市長並びに担当部長にお伺いいたします。 なお一昨日、高齢者福祉に関する関連質問では、本市における学校教育として、指定校を決めて、副読本を設けて、実施しているとの、教育長答弁がありましたが、現在のように、将来にわたって高齢者社会が急速に進展する現状をみるとき、更に推し進めて、全校一律に、一層きめ細かい小・中学校における福祉教育を行っていただくよう、御提案いたしますが、御所見をお伺いいたします。 次に、都市計画線引き見直しについてお尋ねいたします。線引き見直しについては、同僚小池議員が代表質問され、答弁を得たところでありますが、見直しの目標は、県から示されている日程によりますと、平成三年度末に設定しているということであります。都市計画の線引き見直しにつきましては、市民の間に、多様な意見がありますが、線引き制度の必要性、その意義、効用等、予定されている見直しに対し、市民理解を得ていくために、明らかにする必要があると思いますので、その辺の見解についてお伺いいたします。 次に、街路事業丹波島小市線、並びに(仮称)裾花新橋についてお尋ねいたします。本市の都市交通、特に放射状の幹線道路は、大きな河川を横断して、中心市街地へ連結していくという特質を持っております。したがって、橋が交通を裁く上で、大きなネックになっており、橋りょうの整備は交通対策上の急務であります。したがって、街路事業により行われております丹波島小市線と、これに連なる(仮称)裾花新橋の事業は、安茂里を含めた西部住宅地と市街地を直結するものとして、関係地域住民にとって重要な路線でありますので、その事業の進ちょく状況をお尋ねいたします。 さらに、現在の事業区間を交通発生源である西部住宅地へ延長し、早急に整備を進める必要があると考えられますが、現在の事業区間を含めて、今後の見通しをお伺いいたします。 また、橋の名称は、事業を行う上で、(仮称)裾花新橋と称しておりますが、市街地に架けられる景観にも配慮した新しい橋として、市民に親しみやすい正式な名前は、市民に名付け親になっていただくよう、公募してはどうかと提案するものでありますが、御所見をお伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。各理事者の明快な答弁をお願いいたします。 ○議長(山岸勉君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 平瀬議員の御質問にお答え申し上げますが、まず最初のオリンピックの関連施設と、市民の皆さんの生活についての関連性について、いろいろ市民の皆さんによくその辺を伝えることと、長期にわたる整備のタイムスケジュールについて御質問いただいたわけでございますが、お答えを申し上げる次第でございます。 平瀬議員の御指摘のように、いろいろなオリンピック施設は、すべて長野市の十か年の総合基本計画に、長期計画の中にあるものを主体に進めている。これが基本でございます。しかも、簡素で効率のよいもので、後利用が十分できるもの。こういうことを主体に考えておる次第でございます。ですから、オリンピックの際には、観客席などが、多少市民利用の際には、そう要らない。こういうことですから、オリンピックの際には、仮設のスタンドをつくるような工夫をしながら進めておって、オリンピックのあとの後利用が市民の体育施設、あるいはコンベンションホール、あるいは必要な施設にみんな転用できるように、今から計画を立てて、設計を進めておる。こういう状況でございますので、よろしくお願いいたします。 ですから、オリンピックの関連施設すべて、道路も含めて、長野市の総合基本計画の中で計画されているものを主体に考えておる。そして、市民の皆さんの生活の向上につながる、便利な生活のできるような、そういう五輪関連施設、こういう位置付けの中で計画を進めておりますので、その御理解をよく市民の皆さんに伝わるようにしていきたい。このように考えております。 ちょっと関連で申し上げますが、外環状線の話が出ましたのですが、これも長野市の都市計画で決定されておる路線でございまして、この外環状線につきましては、篠ノ井の小松原地籍から真っ直ぐ東西を貫く道路、このように考えております。小松原地籍から国道十八号バイパス、真島地籍を通りまして、犀川の新しい市場団地の辺に橋を造りまして、そして大豆島から朝陽・柳原の三差路へ東西につながる国道バイパス、そういう位置付けで、都市計画路線を主体に、東西の大きな通りを造っておる次第でございまして、これは高速道が再来年開通いたしますし、それから十九号の渋滞、また県庁前、市役所前の市街地の渋滞を避けるために、南北の道路は、丹波島も四車線にしますし、篠ノ井橋も四車線にしますので、整備をされてきておりますが、東西の道路を大きく犀川の南に造りたい。こういう都市計画路線を主体にこの道路、これは自動車の時代に、市民の皆さんの生活に密接につながる道路と、こういう位置付けで造っておるわけでございまして、オリンピックのためだから、外環状線を開けるということではなくて、必要な道路を、オリンピックということで、閣議了解には二つの重要なことが決められておりまして、長野でオリンピックを開催する場合には、いろいろな施設の半額は国で直接補助をいたします。それから、関連の公共事業については、優先的に補助を回します。こういうことが決められておりますので、それを有利に利用しながら、都市整備を進めている。これが基本でございます。そういうことを御理解いただくようにお願いしたいと思います。 それから、南長野運動公園、東福寺地籍に、犀南地区には大きな公園をどうしてももう一つ造りたいということで、南長野運動公園を長野市の総合基本計画に決めてあるわけでございますが、ちょうどオリンピックの開会のときの開会式場が一つの大きなイベントでございまして、開会式、閉会式に、この長期計画で決められておる南長野運動公園の中に、野球場など造る予定になっておりますので、それを国からオリンピック施設ということで、補助を願いながら、整備をしていくことが、オリンピックのときにも利用できるし、早く市民の皆さんに利用できるようになる。こういう考え方で造っておる次第でございます。 風間地区にも、スケート競技場、報道宿舎、公園、セットで造っておりますのは、これはオリンピック後は、総合基本計画で決められております二十一世紀になるときには、長野市が今の三十五万人の都市から四十三万人の都市に、八万人の人口増があるわけでございまして、それに見合う住宅の建設が必要でございます。その一環として考えておる次第でございます。 なお今、真島の体育館が建て替えの時期になっておりますし、また東和田の運動公園もすべて、長野国体を五十三年松本でやるということで決まりまして、長野は何をやるかということで、二年前ですか、高校総体、インターハイを是非やりたいということで、それに合わせてできた施設でございまして、あのときに、相当大きな金で造ったのですが、その施設が今非常に市民の皆さんに利用していただいて、もう足りないぐらいに利用していただいておるわけでございまして、今の財政規模から言って、また国の補助金、県の補助金をもらう中で、オリンピックの際の施設は、すべて十年たてば、あのとき造っておいてよかったと。こういうふうに思われるような、そういう施設を心がけておる次第でございますので、その辺の御理解もよくしていただくように、また広報などを通じていきたい。このように考えております。 それでスケートリンクや何かは、今パイピングという--パイピングをすると氷を作る製氷機で、今割と簡単にリンクができるのです。ですから、オリンピックのときは、そのパイピングで、製氷機で凍らせておいて、オリンピックが終われば、そんなにスケートリンクは要らないので、みんな転用して、体育施設やコンベンションに変えちゃうものですから、その辺を十分後利用を考えながら施設造りをしておるということをよく御理解いただきたい。こう思う次第であります。 それから、小・中学生に対する福祉教育については、長野市の福祉都市宣言にふさわしい思いやりの心、一人一人の人格を尊重して、共に生きる心、敬老の精神、そういうものが子供たちのころから、心の中に芽生えることが必要でございます。地域間のお互いの触れ合い、また世代間の交流、そういう福祉の心の教育推進は非常に必要なことでございまして、そういう思いやりの心の中から、ボランティアの精神、お互いに助け合いの精神、そういうものが出てくる。このように考えておる次第でございまして、福祉の街づくりと住みよい長野市の都市づくりにふさわしい思いやりの心、福祉の心が子供のころから芽生える教育をお願いしたい。このように教育委員会に望んでおるところであります。 それから、街路事業の丹波島小市線について御質問をいただきましたが、これは国道百十七号線の荒木交差点から差出の長野工の東側まで、延長五百十メートルで、幅が十六・八メートルの道路を計画しておりまして、橋を新しく架けるわけでございます。これは十九号の渋滞解消の一環といたしまして、河川敷道路を造ったわけでございますが、その延長線上にどうしても道路をつなぎまして、国道まで直結したい。十九号は県下でも有数の交通渋滞地帯でございましたけれども、河川敷道路の建設によりまして、多少の緩和はみられるわけでございますけれども、どうしてもこの街路事業の丹波島小市線を完成させることによりまして、渋滞を解消していきたい。こういうことで取り組んでおる次第でございます。 それで進ちょく率でございますが、元年度末ですが、橋は除いて約四十三%、用地買収は五十八%ということで、大体半分ぐらい事業は進んでおる。こういうふうに御理解いただきたい次第でございまして、橋の方は、元年度で橋脚が二基出来上がっていますが、平成二年度は橋台を二基、四年、五年で完成させたい。このように考えておりまして、この橋には安茂里を公共下水道布設区域にしましたので、幹線下水道管を沿わせて、処理場の方に行く下水路も一緒に造る。こういうことでございます。 なお、西の方へ、浄水場の水道道路まで道路を開けると非常に便利なわけでございますが、これは西側の方に宅地がたくさん--宅地といいますか--住宅がたくさんありますので、建設省の宅地関連の公共事業で補助金がもらえるものですから、その事業採択の中で将来工事を実施していきたい。このように考えておりますが、当面は橋から西へ少し延ばしまして、河川敷道路へつなげるということでいく予定でございます。 これで裾花に架かる橋は、ちょうど丹波島が四車線になりまして、ちょうど旭山、飯綱もという、裾花川の清流に架かる橋でございますので、四国の大橋のような斜張橋のシンボル的な橋を今設計しておりまして、橋の上にも植栽、植物も植えるような場所も作るということ。踊り場も四か所ぐらい、少し広く取ったり、照明灯もデザイン化して、レリーフとか、彫刻、また歩道はカラー化をしたいということで、景観にも配慮した橋を造っておる次第であります。 名前については、公募したらどうかという御提案でございますが、皆さんに愛される名前の公募もしてもいいと思っている次第でございますので、検討してみたいと思います。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 教育長奥村君   (教育長 奥村秀雄君 登壇)
    ◎教育長(奥村秀雄君) 私の方から、生涯学習と福祉を充実するための教育についてお答えいたします。 まず、生涯学習の充実についてでございますが、生涯学習推進の社会的背景や、その必要につきましては、ただ今議員さんの御指摘のとおりでございます。御質問の、長野市生涯学習推進方策についての進ちょく状況について申し上げますと、昭和六十三年度に、市の各層から選出されました二十三名の委員をもって、長野市生涯学習推進委員会を設置いたしましたことは既に御案内のとおりでございます。じ来、今日まで七回の委員会を開催いたしまして、生涯学習の基本構想の提言に向けて、御指摘のように公民館の充実や、公民館体制を含めて、推進方策を鋭意調査研究、検討が行われてきているところでございます。 七回の委員会の中におきまして、生涯の各期、すなわち幼年期、少年期、青年期、老年期などにわたる多様な御意見が出されておりますので、現在、小委員会において、提言の骨子のまとめに入っているところでございます。本年度の秋ごろには、基本構想の提言がいただけるものと期待しているところでございます。私どもといたしましては、この提言を得まして、十分検討し、この基本構想を基に、具体的な方針を立て、施策の実施に入っていく考えでありますので、よろしくお願いいたします。 次に、福祉を充実するための教育についてでございますが、御指摘いただきましたように、高齢化が進むことから考えますと、この面の教育の充実は、極めて大事なものであると受け止めているわけでございます。このことについて、現状を申し上げますと、どの学校におきましても、道徳の授業におきまして、「おじいちゃんの勲章」とか、「ひとり暮らしのおばあちゃんの絵」というような題材を持った副読本、思いやる心、これは県福祉協議会から配られているものでありまして、小学校低学年、高学年、中学校用とあるわけでありますが、この副読本を中心として、お年寄りに尊敬と感謝の心をもって接するなど、福祉の心について指導するとともに、特殊学級や、特殊学校との交流教育を通して、一人一人がかけがえのない存在であることの自覚を持つことに力を入れて指導しているところでございます。 また、社会福祉協力校七校を選定し、ここで研究されたものの成果は、研究公開し、各学校から研究会に参加した教師たちは、それを自分の学校へ持ち返って、自校の指導に生かしているわけでございます。なお、この七校は、社会福祉普及校二十八校とともに、ローテーションしていくものであって、このことは、市内全校に広がっていくものでございます。これらの指導の中で、特に配慮しておりますことは、児童・生徒自らが福祉の心をはぐくむという、福祉へ主体的に目を向け、かかわっていく実践力を身に付けることをねらっているわけでございます。 貴重な御提言をいただきましたので、私どもといたしましては、今後とも関係各機関との連携を密にしながら、各校における取組がどの学校においても、更に深化、充実するよう努めてまいりたいと考えております。 ○議長(山岸勉君) 都市開発部長内田君    (都市開発部長 内田将夫君 登壇) ◎都市開発部長(内田将夫君) 線引きの見直しにつきまして御質問をいただいたわけでございますが、その必要性と意義等につきまして、御質問をいただいたわけでございます。お答え申し上げたいと思います。 ご存じのように、日本は昭和三十年代から四十年代にかけまして、非常な高度成長をしたわけでございますが、その結果、人口とか産業が都市に急激に集中したわけでございます。同時に市街地が郊外へ、いわゆるスプロール的に拡散していったというようなことが出てまいりまして、また、農業環境の悪化というようなことも出てきたわけでございます。 そこで、市街地として積極的に整備をしていく区域と、当分の間市街化を抑制していこう。こういう区域等を区分する必要が生じまして、いわゆる線引きがなされたわけでございます。長野市におきましても、四十六年に線引き都市として、この線引きを行ったわけでございます。 以来、二回の見直しを経まして、これはおおよそ五年おきに見直しをするということになっておりまして、二回目の見直しをしまして、現在に至っている次第でございます。健康で文化的な都市生活、また、機能的な都市活動を確保する反面、都市周辺におきます農業生産、これが積極的に進められるように区分いたしまして、都市と農業の共存を図ろうとする制度と考えられるわけでございますが、そのために土地の利用につきましても、適正な制限を加えまして、合理的な土地利用を図るよう、市街化区域におきましては、用途地域制によりまして、土地利用のじゅん化を図る。それから調整区域におきましては、農地転用等によりまして、制限を加え、線引きの趣旨を生かす。こういうことになっているわけでございます。 高度成長期に、毎年的に拡大してきました未整備な既成市街地、これを一気に整備していくということは非常に大変なことでございます。そこで、土地戦略といたしましては、新たな未整備区域をこれ以上積み重ねないということが大事であるわけで、計画なきところに開発なしと、こういう理念に基づきまして、新たに市街化に区域に編入する区域につきましては、計画的な市街地整備が確実に行われる場所ということで指定されておりまして、市もその方針に基づきまして、この線引きの見直しをしてきているところでございます。 その結果、区画整理事業等によりまして、良好な市街地形成が図られてきつつあるというふうに私どもは考えておりまして、線引き制度が効果が現れている。このように考えているところでございます。 次回の見直しは、三回目になるわけでございますが、これにつきましては、県の方が基本的な事項を市町村に示し、市町村がそれに基づきまして原案を作る。こういうことになっているわけでございますが、それによりますと、平成三年度に見直しを行うということが県の方から示されておりますし、計画の目標年次といたしましては、平成十二年、西暦二千年を目標として計画を進める。見直しを進めるということになっております。この計画目標年の人口、産業、これを適切に収容する規模、また農林業との健全な調和と自然環境の保全を図るよう区域を定めなさい。こういうことが示されておりますし、見直しの基準といたしましては、今申し上げましたように、計画的な市街地整備が確実に行われる場所、その前にはやはり目標年におきます人口、産業、これによって算定されます面積、拡大される面積が出てくるわけでございますが、それだけじゃなしに、計画的な市街地整備が確実に行われる場所というものに限定されてきているということでございまして、市は今、それに基づきまして、準備の作業を進めているところでございます。 今申し上げましたように、計画的な開発の熟度の高い区域、これを農政側との調整を図りつつ、将来の市の人口、産業、これは市の総合基本計画に基づきまして定めておるわけでございますが、それらに基づきまして、私の方は進めているところでございまして、その人口、産業の発展に対応できますよう、また本市の健全な発展と秩序ある整備を図るため、各方面と調整をし、目標年次に、見直し作業を終了できるように今進めているところでございます。市民の皆様の御理解を頂だいしながら、この線引き、市街化区域、調整区域等につきましても進めてまいりたい。かように考えているところでございます。 以上です。 ○議長(山岸勉君) 福祉部長神林君    (福祉部長 神林銀次郎君 登壇) ◎福祉部長(神林銀次郎君) 小・中学生に対する福祉教育につきましてお尋ねがございました。これはさきに市長から、それから教育長から御答弁ございましたが、私の方から、福祉部という立場で御答弁を申し上げます。 この件につきましては、社会福祉協議会がリーダーとして進めておるわけでございますが、時間の関係で項目だけ挙げさせて御答弁に代えたいと思います。 一つ目といたしましては、福祉ボランティア基金の果実をもちまして、こうした福祉教育を進めておるわけでございますが、ボランティア養成講座、これは小・中・高校生が対象でございますが、このような事業をやっております。 二つ目には、ボランティア体験教室ということで、学校へ出向きまして、子供たちに接触をしながら教育をしていくというものが一つございます。 そのほかにボランティアリーダー養成といたしましては、小・中・高校生を対象といたしまして、地域との交流研究会、それから障害児との交流等を行っております。そのほかに年に一度でございますが、国際障害者年を契機といたしまして、障害を持つ人、持たない人が共に集い、語り合うということで、「ふれあい」祭りを毎年一回開催しておるわけでございます。小・中・高校生も多数参加しているわけでございますが、こうした青少年を対象とした事業につきまして、今後も大いに実施してまいりたいというふうに考えています。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 六番高橋宏君    (六番 高橋宏君 登壇) ◆六番(高橋宏君) 六番高橋宏であります。 既に通告してあります市行政一般について質問いたします。その他一件として、都市水害の解消について、市長並びに関係者にお尋ねいたします。 最初に、農業の振興についてお尋ねいたします。 近年、我が国の農業社会情勢は、高齢化や国際化、技術革新、情報化などが急速に進み、農業においても次のような構造的変化がみられます。農業を支える農家数の減少が続いており、第二種兼業農家と、高齢者の専業農家が増えており、この中で、農業生産の主たる担い手である中核農家は、総戸数の二十%前後とみられ、経営面積は全体の四十五%前後、生産額で約六十%を担っている。施設型農業は、面積的な制約も少ないこともあって、経営規模の拡大が進んでいるが、土地利用型農業部門においては、経営規模の拡大に一定の進展がみられるものの、依然として立ち遅れの状況にあり、労働力の高齢化に相まって、経営構造の貧弱化を招いている状態であります。農村社会は高齢化、混住化の進展、安定兼業農家の増大、遊休農地、耕作放棄の農地増加などによって、生産環境の悪化が進むとともに、集落としての活力の低下がみられます。 一方、昭和六十二年度から水田農業確立対策が実施され、転作面積が拡大する中で、転作が経営の中で安定的に組み込まれたり、生産性の高い転作経営の実例もあるが、全体としては、経営の中に十分生かされていない。しかしながら、水田は高い生産力とともに国土を保全する機能を有しており、将来的にも農業の基幹となる存在であり、この水田を中心とした生産性の高い農業構造への再編が急務であるとされております。 また、農業を巡る国際環境は経済の国際化の進む中で、農産物及び加工品の輸入が増大し、整合性のとれた農産物貿易政策の展開が求められている一方、国内的にも、農業生産の合理化、効率化の方向が要求されております。また、長期的には国内農業を展望した場合、目覚ましい進展を見せているバイオテクノロジー等、先端技術の積極的な活用と導入が農業の変革に大きく貢献されるものと考えられております。このため、先端技術を活用し、新技術の開発を積極的に推進するとともに、その効率的導入、普及を図ることが重要となっております。 以上のように、国の内外ともに厳しいものがあり、市の大型プロジェクトの推進により、農業振興地域の優良農地の提供も長野市発展のため、理解の上で余儀なくされており、土地利用型農業の集団化の困難さが予想される。このような環境の中でも、農業の大切さは十分理解され、今後、農業者の指針となるべき「長野市長期農林振興計画」を策定し、二十一世紀への農業のビジョンづくりの作業が進んでおります。厳しい状況下で、環境の変化を踏まえつつ、これらに対応できる計画を策定するべく、現在、事務当局が中心になって、素々案作りに取り組んでおりますが、この案を振興協議会において協議、検討され、本年度末を目途に計画の樹立をする運びとなっております。 このような状況下にかんがみ、専門家による検討委員会等を設けたらと思いますが、御所見をお伺いいたします。 なお最近、同様な計画を樹立された他市においても、専門家と農業経営者の密なる協議によって樹立されていることを申し添えておきます。 次に、後継者対策の一助になればと思い、お尋ねいたします。高齢化社会とともに、農業の後継者難は特筆すべきものがあります。幼いころから土に親しみ、作物を育て、収穫の喜び等を体験できることはすばらしいことであると思います。ある保育園では、保護者、祖父母たちと力を合わせ、サツマイモ等を栽培し、収穫祭を行っております。それは大人との触れ合いを保育行事の中に取り入れ、大変喜ばれております。この幼いころの思い出は、作物や花の栽培を通じ、農業のよき理解者となるわけで、将来の後継者が誕生するのではないかと期待するものであります。 同じように、市内の小・中学校でも、学校農園、農場での作物栽培、花き栽培に取り組んでおると聞いております。幼稚園、保育園等においても、体験学習、触れ合い農園、あるいはこれに準じたことを行っている園の状況と意義について、また今後の取組についてお尋ねいたします。同様、小・中学校での取組と教育的意義、今後の指導についてお尋ねをいたします。 次に、家庭菜園についてお尋ねいたします。青空の広がる、気持ちのよい休日に、家族がそろって作物の手入れをする姿が市内のあちらこちらに見受けられます。家族が一つの作業を通じて、また子供たちはお互いに両親の、いつもとは変わったすばらしい働く姿を発見することができるだろうと思います。自分たちの手によって収穫されたそのものを家族そろって味わうことは、明るい家庭づくりにも大いに寄与するところであります。このような意義ある家庭菜園の制度は、更に充実が望まれるところでありますが、家庭菜園の現況と、今後の在り方についてお尋ねをいたします。 次に、CATVのその後についてお尋ねいたします。このことについては、六十三年十二月、平成元年十二月とお尋ねをしており、また平成元年九月の定例議会において請願が採択されております。市当局としても、市長を初め、関係当局の積極的な参加をいただき、調整の労をとっていただいておりますことに心から敬意と感謝を申し上げる次第であります。 特に今年に入り、何回か話合いの場として小委員会が開催されたようでありますが、その経過等についてお尋ねをいたします。 また一方、川中島有線放送を中核として、更北、篠ノ井、松代、若穂の各有線施設も、役職員の研修等を中心に、それぞれの研修、検討会、研究会の開催を行い、また合同研修会等も開催するなど、有線テレビの実現に向けて、積極的に努力を進めるとともに、各組合員の理解を得るべく、配慮を重ねてきたところであります。このような経過を経て、各有線放送組合の定期総会で所定の事項が議決され、承認されております。更北有線では四月十四日定款の変更。篠ノ井有線では、五月三十日定款の変更。また、川中島町有線では、平成元年四月に定款の変更がされており、各組合員の理解の下に有線テレビに積極的に取組が行われております。また、若穂有線では、四月十九日の総会で、特別研究費を計上して取り組み、また、松代有線では四月二十三日の総会で、今後、研究、検討を進める等々、以上五有線施設では、所定の手続を踏みながら、着々と力強い勢いで、有線テレビの実現に向けて体制を整えつつ、その準備に努力をしているところであります。 全国的にも有線テレビの開局の勢いはすさましいものがあり、徳島市では国府町が有線放送農事組合が主体で、六十三年四月許認可がおり、実施されており、また、六十三年十一月四日、市街地を中心とした徳島テレビCTTが許認可を取り、平成二年より営業を開始しております。 このことから、前回もお答えをいただいておりますが、お分かりのように、郵政省が指導しておる一行政一施設は、徳島市二十五万九千五百六十九人の人口、百八十八・一四平方キロの市で、二施設が許認可されております。 以上のような経過を踏まえながら、長野市においても、市長初め、市当局の温かい御配慮と積極的な仲介の労をとっていただき、INCとの協議がスムースに運び、協議が調いますようお願いを申し上げ、長野市南部地区有線五施設が取り組んでいる有線テレビが実現できますよう、特段の御配慮を願うものであります。市長並びに関係者の御所見をお伺いいたします。 次に、有線電話利用による防災対策についてお尋ねいたします。市におきましては、防災行政無線の導入、長野市地域防災計画の見直しを行うため、防災基本地図の作成、防災アセスメント調査の結果に基づく地域防災計画もできるとのことであります。一方、貯留池建設も着々進み、多方面にわたって防災対策が実施されておりますことに対し、敬意を表す次第であります。また、本年度は防災情報システムが導入され、今回その使用が開始されました。これは災害を未然に防ぐため、市内のきめ細かな降雨状況を迅速に収集して、市民に情報を提供するもので、市民は電話で降雨状況を聞くことができるわけです。 そこでお尋ねいたしますが、本市には、有線放送電話加入者が約二万二千戸あり、有線電話は、通話料が無料でありますので、このシステムを有線電話でも聞くことができるようになれば、大変便利になると思いますが、そのお考えがあるかどうかお尋ねをいたします。 次に、消防団員の確保についてお尋ねいたします。長野市においても、災害のない、快適な街づくりを目指し、努力されているわけでありますが、市民の防災に対する意識の向上も目覚ましく、自主防災組織を初め、四十五の幼年消防クラブ、十二の少年少女消防クラブ、十六の婦人消防隊があり、「災害を自分たちの手で守る」との意欲を強く感じておるところでございます。さらにこの意識の高揚を強力に進めるべきであると思います。その思想の啓もう、より意識を強化するためにも、女性の指導者が必要であろうかと思います。 また、消防庁では、女性消防団員の能力を活用した消防団活性化委員会の報告に基づいて、女性消防団員の採用を積極的に進めるとの考えを明らかにし、指導方針が示されたようであります。また、日本消防協会としても、重点事業として、女性団員の確保を推進しております。報告によりますと、女性団員の参加の消防団は、全国で百八十あり、女性団員は一千八百七十一人で、全団員の〇・二%で、少数ではありますが、女性特有のソフトな面を生かして、火災予防や広報活動、救護活動などの分野で活躍しているケースが多いと言われております。長野市消防団においても、予防、広報、救護の活動を初め、音楽班等の参加を求めて、入団ができるよう配慮されたらと思います。 また、自衛隊、海上保安庁等、従来男性のみの職場とされたところにも女性隊員、女性船長、婦人警官等が進出しております。女性地位の向上とともに開かれた消防行政からも大切ではないかと思います。消防団員の採用と、女性消防職員の採用を考えたらと思います。関係者の御所見をお伺いいたします。 なお、参考までに県下の状況についても併せてお尋ねをいたします。 その他として、川中島町原区、篠ノ井唐臼、合戦場等、十数ヘクタールが、夏の雷雨時に、一過性都市水害が度々発生しております。この地域は、合戦場土地区画整理事業の一部も含まれ、唐臼第四常会、第五常会にまたがっております。これは上中堰土地改良区中堰より取水し、下堰土地改良区の大御堂堰に流れ込み、大半は福王寺堰を通じ、千曲川に注いでおります。 また、県道篠ノ井松代線と国道十八号線との交差点の西北に位置し、住宅へのいっ水があり、千曲福祉センターの南側の水田約三十アールは夏は常時貯留池のような状態になっております。今後、こられの上流には、合戦場、原区等の開発等が進むことにより、更にこの被害が増大するものと思われます。このことの解消については、六十三年、平成元年、みどりのテーブルにもお願いしてありますし、平成元年九月、篠ノ井支所を通じ、陳情書を提出してあります。 このような状況にかんがみ、都市下水路の新設と整備を含め、関係土地改良区等と協議を行い、早急に対応し、解消していただきたいと思うわけであります。今後の対応について御所見をお伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。答弁によっては再質問をさせていただきます。 ○副議長(村田武君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 高橋議員にお答え申し上げますが、まず最初に農業の振興について、長期計画の問題につきまして、お答え申し上げます。 長野市では、今農業の振興についての長期計画の長野市の長期の農業ビジョンを作ってまいりたい。このように考えておりまして、これは今減反が進んでおりますし、農業の自由化の問題もございます。また、農業後継者の問題、土地集約の問題、また長野市も高速道・新幹線、冬季オリンピックということで、都市化が進んできておりますので、来年度以降で、土地利用計画を作る方向で今準備を進めておりますので、この際、長野市の農業振興をどのようにしていくべきか。こういう立場で、今、長野市の農業振興協議会に、長期ビジョンの策定についての諮問をして、お願いをしておるところでございまして、ただ今鋭意審議中でございます。 御指摘の専門委員会を作ったらどうかと。こういう御質問でございますが、ただ今長野市の農業振興協議会で審議中でございまして、長野市の農業振興協議会には、農業の関係の皆さんが専門的な立場で御参加いただいておりますけれども、この協議会の中でいろいろ御意見をお聞きする中で、必要に応じて、必要な専門部会の設置も検討していきたい。このように考えておる次第でございますので、当面は長野市の農業振興協議会の審議を見守りながら、状況に応じて専門部会の設置も考えたい。このように考えておりまして、長野市の長期農業ビジョンが立派なものが出来上がりますように、今、農林部の方で素々案の作成を急いでおるような状況でございますので、よろしくお願いします。 続きましてCATVの問題につきましてお答えを申し上げますが、川中島の有線放送を、農業協同組合を中心といたしまして、南部地域五施設のCATV局開設につきまして、大変御熱心に取り組んでおられるわけでございまして、私のところにも再三陳情がございまして、市といたしましては、CATV開設希望の川中島有線その他と、株式会社INCが現在長野市全域のCATVの許可を取っておる会社があるわけでございますので、両者の話合いの場にオブザーバーとして参加をしておるわけでございます。都合三回話合いをいたしながら、両者の話合いが円満にいくように願いながら、今話合いを続けておる最中でございますので、その詳細については担当部長から御報告申し上げる次第でございますが、市といたしますれば、誠心誠意両者の話合い、円満な解決を望んで努力いたしてまいる方針でございます。 続きまして、消防団員の確保についてお答え申し上げますが、特に女性消防団員、あるいは女性消防職員の採用について御質問いただいた次第でございますが、長野市は災害のない、快適な街づくりを目指して、鋭意努力をいたしておるわけでございまして、消防局の体制を整備するとともに、消防団員の皆さんにも大変頑張っていただいておりまして、ただ今のところ二千三百十名の団員は確保しておるわけでございまして、それぞれの地域に密着した消防団活動を精力的に行っていただいております。特に高齢化時代の災害に弱い高齢者の皆さん方の訪問をしながら指導していただいたり、いろいろ市の消防局と一緒になって活動していただいておる次第でございますが、ただ今は男性の団員のみでございます。 それで、女性の消防団員もということでございますが、全国の状況は先ほど高橋議員の方からの御説明でございましたとおりでございますが、長野県下の状況ですが、県内には百二十一の消防団がございまして、約四万四千名の団員の皆さんがおられますけれども、そのうち女性の団員は、音楽の隊員の方が女性団員で八十六名、その他一般団員が六名ということで、女性の団員もおるわけでございまして、それぞれの地域で活躍をしておるわけでございます。長野市においても、消防団の役員の皆さんとも相談をしながら、今後、女性消防団員については検討していきたい。このように考えておる次第であります。 それから、女性消防職員の方です。消防局の職員の方でございますが、県下には現在までのところは、女性消防職員はいないようでございますけれども、長野市におきましては、いろいろソフトな消防行政がこれから大切になってまいるわけでございまして、特に数年前から始めております高齢者の訪問活動、それからまた御指摘のような幼年消防隊、保育園児の消防隊もございますし、また、女性消防隊も結成されております。また、予防査察などでは、女性職員の活動が期待される。このように考えておる次第でございまして、男女雇用機会均等法でもございますし、女性の特性を生かした、こまやかな予防査察など、ソフトな消防行政のために、長野市の消防局におきましては、女性消防職員の採用の方向でまたいろいろ検討していきたい。このように考えておる次第でございますので、よろしくお願いします。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 農林部長冨岡君    (農林部長 冨岡豊治君 登壇) ◎農林部長(冨岡豊治君) 農林部所管の市民菜園の現状と今後の在り方について、私の方から御答弁申し上げます。 市民菜園でございますが、昭和五十年より市が開設いたしまして、以降、農業との触れ合い、体験学習の場、生鮮野菜の生産の場として広く継続的に市民の皆様に提供してまいりまして、大変好評を博しておる次第でございます。現在の市民菜園の面積は二十四・二ヘクタールでございまして、区画数で三千六百九十五区画ございます。そのうちの利用の方は約九割ちょっとでございます。そしてまた、利用者の数は三千二百五十九人でございます。 今後とも、農業体験の場とし、家族との触れ合いの場、また新鮮な農産物生産の場として、市民の皆様に親しまれる菜園として、農用地の有効利用を積極的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 福祉部長神林君    (福祉部長 神林銀次郎君 登壇) ◎福祉部長(神林銀次郎君) 農業の振興のうち、後継者対策の中で、保育園等で、触れ合い農園を取り入れている園の現状とその意義、今後の取組についてというお尋ねでございますが、保育園児とお年寄りとが畑づくりを通しまして、触れ合い事業を現在実施しておるわけでございます。平成元年度は、畑作り、焼きいも大会等、多くの園で実施してまいりました。 人生経験の深いお年寄りの皆さんとかかわりながら、また、草花を作ることにより、土に親しみを持ち、お年寄りを大事に、尊敬する心、自然を大事にする心が保育の中で芽生え、培われていくものと存じます。それが農業への関心を持つものと考えるわけでございます。 今後におきましても、地域の皆様とともに、触れ合い事業を育てながら、世代間の交流、自然に接する機会を多く持ちながら、健やかな園児の育成に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 教育次長滝澤君    (教育次長 滝澤忠男君 登壇) ◎教育次長(滝澤忠男君) 私の方から、小・中学校の学校農園の現状と意義について、高橋議員さんの方へお答え申し上げたいと思います。 初めに現状ですが、学校農園は、小学校につきましては四十八校中四十一校が設けておりまして、面積は約三・二ヘクタールございます。また、中学校につきましては、十八校中七校設けておりまして、面積は約〇・六ヘクタールぐらいでございます。主な作付け状況でございますが、米とかサツマイモ、ジャガイモ、トウモロコシ、カボチャというようなものを作っております。 次に、学校が農園活動を行う意義についてでございますけれども、その時間は特別活動や学校が独自に編成できる学校裁量の時間に位置付けて実施しております。教師と児童・生徒が作りたいものを相談をし合い、土に触れ、作物を育てていくという活動を続けていくということによりまして、自然との触れ合い、それから勤労の尊さや、生産の喜びを体得、実践するという学習でございます。 具体的には、サツマイモを育てたり、全校で焼きいも大会を行ったりして、またもち米作って、赤飯にして、収穫祝いを行ったりということでございますが、つまりは、児童・生徒が額に汗して、やはり天地の恵みに触れて、その学校の教育を高めていく。こういうところが現状でございます。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 企画調整部長井上君    (企画調整部長 井上脩君 登壇) ◎企画調整部長(井上脩君) CATV、ケーブルテレビジョンにつきまして、その後の経過等につきまして、お答えを申し上げたいと思いますが、川中島有線農業協同組合を中心としまして、南部地域のケーブルテレビジョン局の開設につきましては、皆さん方熱心な取組をされまして、また、議会請願、あるいは陳情等をいただいております。長野市のCATV、ケーブルテレビジョンにつきましては、既に御承知のとおり、昭和五十九年七月に、株式会社INCが設立されまして、その一年後の昭和六十年九月に、長野市全域を対象に、事業が認可されております。 そして昭和六十二年四月から事業を開始しまして、順次放送エリアを拡大しておる状況にあります。そのあと、川中島有線が、CATVの事業を計画されまして、今年一月、既に長野市全域に事業認可権を持つINCと川中島有線が三回にわたりまして話合いを持たれましたが、何ら打開策も見いだせないままの状況となっております。 市といたしましても、許可官庁の信越電気通信監理局と再三にわたりまして、その開設の可能性、あるいは問題点等の協議を重ねておるところでありますが、現在、問題解決に至りませんで、非常に厳しい、困難な状況に置かれております。一行政区二施設の例外的なものとして、先ほど徳島市のケーブルテレビジョンの例を挙げられましたが、そのいきさつは、徳島市の国府町農事放送農業協同組合が、昭和六十二年四月に、国府町を放送エリアとしまして、CATVの事業認可を取りましたが、しかし、その後徳島市全域を対象とする都市型CATVの計画が持ち上がりまして、いろいろ協議の結果、国府町CATVが、徳島市全域に施設を拡大することが困難との見通し、結論によりまして、新たに株式会社ケーブルテレビジョン徳島が設立され、事業認可に至った次第であります。一行政区二施設の例外的な事例として、徳島市の例は、このような事情にあると聞いております。 いずれにしましても、市としても、何らかの問題解決の方向を見いだすために、まず川中島有線を中心とする皆さんと、信越電気通信監理局が会って、電監の方針を確認をしていただきたいこと。また、再度INCと話合いを持つことなど、市としてもその取次ぎの労を取りたいと考えております。いずれにしましても、円満解決の方向を見いだしたいと考えておりますので、よろしく御理解をいただきたいと思っております。 ○副議長(村田武君) 総務部長夏目君    (総務部長 夏目貞美君 登壇) ◎総務部長(夏目貞美君) 三番の有線電話の利用と防災対策についてにお答えを申し上げます。 防災対策の有線電話の利用については、同報無線では、有線共設協会を介しまして、防災情報の放送を行っておるところでございます。 お尋ねの防災情報収集システム、これは雨量情報ですが、二三の四〇〇〇番という電話をかければ、二十四時間体制で情報をお伝えできる。こういうシステムになっているわけでございますが、この防災情報収集システムと、有線放送施設との直結につきましては、親局及び観測局を含めた設計が、NTT回線を利用している関係もありまして、降雨量の応答もNTT回線と連結されている。こういう状況でございます。このため、現在のところ、技術的には非常に困難であります。 しかしながら、御指摘のように、防災行政におきまして、二万二千戸ある有線電話の利用ということは、非常に有効でありますので、今後これらの活用について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 建設部長小林君    (建設部長 小林宏君 登壇) ◎建設部長(小林宏君) 私から、川中島、篠ノ井地区の水害対策についてお答えを申し上げたいと思います。 御指摘の原、あるいは篠ノ井の唐臼区でございますが、特に国道と篠ノ井停線の四辻でございますが、この辺のところにつきましては、やはり住宅団地の合戦場、それから里島団地、企業と、相当上流域にそういった施設がございます。ということは、大変あの上流域でもって開発が進んでおると。こういう中で、まず、福王寺堰が受けの状態でございますが、いかんせん下流の篠ノ井のたん水防除事業でやりました大払関係がございます。しかし、その間に至るまでの未改良部分がやはりこういった現象を引き起こしておるというのが実態かと存じます。 そういうことでございますので、下流域の同意と申しますか、大払関係の皆さん方の御理解を得られれば、改修は実施できると。こういうことでございます。それにいたしましても、やはり詳細な調査等が必要でございますので、下堰の土地改良区ともよく相談を持ちながら、また関係者とも相談をさせていただいて、できるならば大払水系の方に完全にカットできるような方策を考えていきたい。こういうことでございます。 それから、当面の対策といたしまして、御指摘のみどりのテーブル、あるいは昨年九月の陳情の件でございますけれども、やはり先ほど触れました四つ角のところでございますが、流水断面が有効に働いておらなかった。こういう状況でございましたので、この春、しゅんせつをいたしました。なお、国道の上部ですが、西側と申しますか、千曲センター寄りでございますが、やはりそこの関係についての水路が流れにくいというような状況でございますので、これは時期を見まして、今年中に手をつけてまいりたい。こういうことでございますので、今後ともよろしくお願いをいたしたいと存じます。 以上です。 ○副議長(村田武君) 六番高橋君 ◆六番(高橋宏君) それぞれお答えをいただいたわけでございますが、先ほどのCATVの関係につきましては、非常に話合いが進んできたところでございますけれども、なかなか今解決の糸はすぐ出ないというようなお話でございました。 しかしながら、この南の地域の有線を主体といたしました皆様方の熱望は並々ならぬものがございまして、また、この話合いが進まないことによって、南地域のCATVの入る時間が遅れるわけでございまして、そんなことも踏まえながら、市長さん、あるいは関係当局におきまして、先ほど部長さんからお話がございましたような方向で時間を少し早めていただければ非常にありがたいというふうに思うわけでございます。先ほど一行政一施設につきましては、徳島市の場合は、話合いがついたということで、二つというふうにお聞きをしたわけでございますが、そんな中でINCとの協議が早く調うよう格段の御努力をお願いするところでございます。 それから、もう一つ消防団員の方のことにつきましては、検討したいということでございますし、職員については前向きな御答弁をいただきました。そして、市民が安心してこの長野市に住め、まくらを高くして生活できる、こういう防災都市であってほしい。こういうふうに思っております。 そんなことを要望しながら質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○副議長(村田武君) 昼食のため、午後一時まで休憩いたします。   午前十一時五十八分 休憩   午後一時七分    再開 ○議長(山岸勉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を継続いたします。 三十五番入山路子君    (三十五番 入山路子君 登壇) ◆三十五番(入山路子君) 三十五番入山路子でございます。 最終日の午後一番でございますので、寝台車付きの整備新幹線でまいります。よろしくお願いいたします。 私は、去る四月中旬、ソ連・モスクワで「地球的規模の通信と協力の促進」というテーマで開催されました第十一回世界言論人会議に出席の機会をいただきました。産業廃棄物、酸性雨、自然破壊、食糧、エネルギー問題等々、地球的規模で論じられる時代になりました。が、よくよく考えれば、一人一人のものの見方、考え方、行動による結果で、家族、社会、国家、世界の構築がされているのです。何しろ長野の新幹線誘致に日米構造協議が影響する時代なのですから、お互いに地球上に起こるあらゆる場面を対岸の火事などという無責任な態度や取組は許されません。 さて、崩壊する共産主義大国ソ連の視察で、私の心に残った一場面をお伝えいたします。モスクワの市内の観光地でバスを降りますと、どこからともなく子供たちが駆け寄って来ます。手に手にレーニンのバッジや国旗のバッジを持って、中には古いベルトのバックルなどを持ってきて、ガムと交換してくれとせびるのです。物々交換でないと駄目なのです。バーター取引を必要とするソ連の縮図を見るようでした。端正な顔立ち、澄んだひとみが印象的でした。 その姿を見ながら、クーベルタン男爵が「オリンピックは単なる世界選手権ではなく、青年の祭典であり、人生の春の祭りである。」と語られたのを思い、一九九八年、愛と平和の祭典・冬季オリンピックの開催権をこの長野に勝ち取り、若者たちの情熱の大輪の花を咲かせてやりたいと、再度決意させられました。 さて、次代を託する青少年の現況を、青少年白書から二、三考えてみたいと思います。まず、体力は高水準を保っているのですが、一方、運動能力となりますと、昭和五十年ごろをピークといたしまして、低下の一途をたどり、三十年前までバックしてしまっているというのです。それではオリンピックに国旗は上がりません。視力の低下、ぜんそくや肥満傾向の児童の増加が気になります。 また、意識調査の方から見ますと、他人の面倒は、自分を犠牲にしてまでは見ないし、自分も人には迷惑をかけない生き方をするという自分中心的な考えが増加しています。次代の担い手である青少年の姿は、私たち大人の生きざまの結果であり、社会の在り方の結果でございます。子育てをしている親として深く反省せざるを得ないものを感ずるのです。 そのような中、高校進学率は九十五%に迫り、大学進学率も三十七%に上ります。では、学校生活では、何を得ているのでしょうか。世界十一か国の青少年を対象にした調査で見ますと、日本や韓国では、一位が、友人と深い友情で結ばれた。二位は、一般的知識を身につけた、です。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなどでは一位が、知識を身につけた。二位が友達と深い友情で結ばれたになっております。 いま一つ、じゃ友人はどこで得るのか。日本では九十二%が学校と答えております。アメリカ、イギリスでも学校が多いのですが、二位の職場でというのもかなり高い数値を示しています。このように学校と深いかかわりの中で成長する子供たちの中で問題になってきているのが登校拒否でございます。 平成元年度県の教育相談の中で、四十一・五%が登校拒否に関するものだと報道されました。文部省の調査によりますと、登校拒否になった直接のきっかけは、要約しますと、小学校では家庭の影響、中学校では学校生活の影響と判断できる内容になっております。市内では、小学校四十八校中九校に、中学校では十八校中十五校に拒否児童・生徒がいるとのことです。市内ほとんどの中学校に、悩みを持って登校できない生徒がいるというのは、心の痛む問題です。国、県や、各自治体でも、魅力のある学校作りに励んでいます。 最近耳にいたしましたのを御紹介いたします。札幌市では郊外に自由通学区制の公立の学校を四校造って、市内のどこからでも受け入れている。中には電車やバスを乗り継いでもその学校に行っている生徒がいるとか、都心のある学校では、黒板に向かう授業を少なくして、個別指導に力を入れているとかというのを聞いております。 長野市でも、過大規模校の解消、四十人学級の着実な推進、道徳教育の充実などに力を入れていただき、時間割を生徒の手で作るとか、実践させる道徳教育、また難しい「公民」の授業に、社会問題を題材にするとか、現場の先生方の御努力されている姿が報じられており、感謝申し上げます。 ここでお尋ねをいたします。 一、当市の学校不適応児童・生徒の現況実態を具体的数値でお示しください。また今後の傾向と対策、取組についてもお願いいたします。 次に、昨年より県下で唯一登校拒否生徒のための促進学級を設けた柳町中学校での取組現況や、成果についてお聞かせください。当時、十数人の対象生徒がいたようですが、かなり成果が上がっているよです。先生方の並々ならぬ御努力があったと思います。青木校長先生は、「せっかくの中学校生活なのだから、一日でもよいから、楽しい思いをさせてやりたい。」の御心情だと漏れ承りました。 いま一つ、来年開校の新設犀陵中学校でも、不適応生徒のための施設を造ると耳にしておりますが、御予定がございましたらお聞かせください。 次に、コンピューターの学校への導入についてお尋ねいたします。 前倒しで、市内全校へ同時に、早急にコンピューター設置をという要望に基づいて、早速御努力していただくわけでありますけれども、各学校で設置場所の確保はできるのか。中には空き教室のない学校もあると思いますが、現況をお知らせください。また、コンピューターの取扱いをする指導教師の対応ですが、忙しい、忙しいと言われる教師が、新しい部門に取り組むのでございます。適応、不適応があると思われますので、その人選については特に配慮が必要であると思います。この点についての御準備は大丈夫なのでしょうか。以上お答えをよろしくお願いいたします。 さて、その他でございます。スポーツボランティアの確保についてでですが、本議会初日に、山岸助役さんにより、東洋一のスポーツガーデンが八月四日に開園とお聞きいたし、心よりお喜び申し上げます。さてここで一つ心配なのが、青少年の夢を育てる各種スポーツ大会、しかも日本選手権大会などの開催には、スポーツ団体の皆様のお力をお借りしなければならないのではないかと思います。各方面で人手不足が深刻になっている社会状況の中で、スポーツに関するボランティア人材確保はできるのでしょうか。まだまだ日本に、ボランティアについての思想普及は十分ではないかと懸念いたします。冬季オリンピック大会には、相当の人数が必要でしょうし、この間のFISワールド大会の陰で働いたスポーツ関係の方から御批判、御不満も耳にいたします。団体責任者だけではなく、関係者の皆様とは日ごろより信頼関係を結び、一方的な押し付けではなく、相談されながら取り組む必要があるのではないでしょうか。市長さんの御所見をお伺いいたします。 以上でございますが、時間がございましたら、再質問をお願いいたします。 ○議長(山岸勉君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 入山議員の御質問のうち、スポーツボランティアにつきましてお答え申し上げます。 屋島橋の下流へ造る施設につきましては、ラグビー場、フットボール場、サッカー場などです。芝生も張って、本格的なものを造るのですが、そのうちに、ローラースケート場を造ります。それから、御家族連れでもできるようなターゲットゴルフ場というものを造るわけですが、そのローラースケート場が東洋一とも言われると。こういうわけで、ガーデン全体は、広いは広いのですが、東洋一というわけにはいかないのですが、ローラースケート場の日本選手権大会をそこでオープンに合わせてやりたい。こういうことでございますが、ワールドカップのときにも、またそういう大きなスポーツ大会には、ボランティアの皆さんに頼る部分が非常に大きいわけでございますので、特にまた冬季オリンピックが開催する場合には、非常に市民の皆さんのボランティアにお願いしなければいけないわけでございまして、カルガリーの冬季オリンピックの成功の一つの、一番の大きな特徴の一つが、カルガリーの市民の皆さんが非常にカルガリーのオリンピックに対しまして、ボランティアで積極的に活動しておった。 その際、私ども視察に行きましたのですが、早くからボランティアセンターを作りまして、そして冬季オリンピックを迎えるについてのカルガリー市民の皆さんの意識の啓発を図りながら、ボランティアの参加をお願いをしてまいって、研修をしてまいったと。こういう経過があるわけでございまして、そういうカルガリーの例を見習いながら、オリンピックセンターを、バス・ターミナル会館の中に開設いたしまして、いろいろなオリンピックの記念のバッジや、スキーなど展示しますと同時に、ボランティアの皆さんにお使いいただくように部屋も確保してございますが、今後、御指摘のように、押し付けとか、一方的にというわけではなくて、御不満のないように、ボランティアの皆さんとよく相談しながらいろいろな大会運営ができるように、そうしてまた大勢の皆さんにボランティアに参加していただけるように、喜んで、自主的に参加していただけるようなそういう体制作りを今後積極的に進めていきたい。 そうしていろいろな大きな大会、また冬季オリンピックも、ボランティアの皆さんの力で成功させていきたい。そのためにも、ボランティア制度の体制をしっかり確立していきたい。このように考えて、取り組んでいく方針でございます。 ○議長(山岸勉君) 教育次長滝澤君    (教育次長 滝澤忠男君 登壇) ◎教育次長(滝澤忠男君) 私の方から、教育問題についてお答えを申し上げたいと思います。 最初に、学校不適応児についてでございますけれども、このことにつきましては、教育委員会といたしましても、心を痛めているところでございます。実数でございますが、小学校で現在十四名、中学校で四十八名でございます。私どもといたしましても、一人一人の児童・生徒に寄り添うべく、登校拒否児の解消を目指して、現場の先生方を中心に委員会を設置し、生徒指導資料を作成し、全校に配布し、進めていく予定でございます。 また、教育センター相談室においても、専門相談員を増員し、登校拒否児との懇談や、担任、保護者との相談を行い、努力しているところでございます。 続きまして、柳町中学校の促進学級についてお答えいたします。この学校の涙ぐましい尊い実践から教えられたことを申し上げて、御理解をいただきたいと存じます。 第一に、促進学級にきている友達は、皆悩みがあったり、それを乗り越えるために来ているのだという思いやりの心を育てるということに重点をかけておられるということでございます。二つ目には、学校に出て来ない子供こそ、学校を求めているのだという認識で、家庭訪問などを続けている。三つ目には、登校できるようになった生徒の保護者に苦労話をしてもらうなどして、保護者会を続けるというようなことで、問題の乗り切りを考えているようでございます。 特に課題でございますが、どの生徒にも、外に出たいとか、次のことをしたいのだというエネルギーがある。そして先生とすれば、今呼びかけていいのかとか、もう少し待った方がいいか。いつまで待っていればいいのだろうかということで、その生徒の心に近づこうと。教師の悩みも多いわけですが、あせりもあるわけですが、なかなかこの変化が見えない中で、御努力をいただいておるということでございます。子供たち一人一人が心の障害を持っているわけですが、その一人一人の問題はそれぞれ違っておりまして、一律な指導ではなかなか対応できないということで、このこと自身は、教育の原点であり、教育委員会といたしましても、心をして今後の指導に当たってまいる覚悟でございます。 次に、犀陵中学校の不適応生徒に対する適応指導を行う施設でございますが、これにつきましては、今後検討してまいりたい。こういうふうに考えております。 次に、コンピューター導入についての御質問でございますけれども、現在のところ、学校の管理用としまして、平成元年度までには、小学校で百十四台、中学校が七十七台設置してございます。場所につきましても、今後検討を加えて、新しい設置については考えていく。 最後にコンピューターの指導教師の人選について御指摘がございましたが、このことにつきましては、十分な配慮をして、今後、教育が立つ方向で考えてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 三十五番入山君 ◆三十五番(入山路子君) ありがとうございました。 最後に要望ですけれども、平成五年までに三校設立するという、非常にハードスケジュールでこれから新設校の設置が進んでまいりますけれども、本当に皆さんが希望を持って、そのときを待っておりますので、教育長さん、並びに皆様方のこれから更なる御努力をいただいて、確かに平成五年までに三校ができるようによろしくお願いしたいと思います。 これをもって質問を終わらせていたします。 ありがとうございました。 ○議長(山岸勉君) 十一番小山岑晴君    (十一番 小山岑晴君 登壇) ◆十一番(小山岑晴君) 十一番小山岑晴でございます。 市行政事務一般について質問いたします。市長並びに関係理事者の御答弁をお願いいたします。 なお、その他といたしまして、公園グラウンド等の管理についてと、市民プールの充実について、二点をお伺いいたします。 まず、最初に本市の重要課題であります、また正念場を迎えつつあります冬季オリンピック招致についてお伺いいたします。去る二月十二日、塚田市長は、スイス・ローザンヌの国際オリンピック委員会本部において、サマランチ・IOC会長に対して、一九九八年長野冬季オリンピック開催の立候補届を手渡されました。以後、四か月を過ぎようとしております。この間、IOC委員、競技連盟役員等々に対する招致活動や、各種国際、国内競技大会、イベントにおける活動など、積極的な対応を展開されておりますことに敬意を表します。 特に、滑降コースの変更によって、自然と共存する調和のとれたオリンピックを目指すとしたこのことは、自然環境を守る立場から、多くの市民はもちろん、関係団体からも高く評価されたところであります。このような状況の中で、いよいよ本年九月には、東京において、IOC第九十六次総会が開催予定であり、平成三年六月には、イギリス・バーミンガムにおけるIOC第九十七次総会で、一九九八年冬季オリンピック大会開催地が決定されるというスケジュールであり、それに向けて、招致活動を活発化させなければなりませんが、今後国の内外における活動はどのように進められるのか。特に今年九月のIOC東京総会は、長野冬季オリンピック招致活動の絶好の機会かと思われますが、どのような活動を計画されておるのか、お伺いいたします。 また、今後市民はもちろん、全国的な運動として、どんな取組を期待されておりますか、お伺いいたします。 次に、施設面についてお伺いいたします。開閉会式場となるグラウンドや運動公園、選手村、それぞれのスケート競技会場、大会本部、プレスセンター等の施設については、概要計画にもありますが、後利用面、また財政面等により、検討されておるところでありますが、関連する用地、道路等を含めた具体的な整備計画をお伺いいたします。 次に、北陸新幹線についてお伺いいたします。高速交通網の中でも、大量人員輸送として、その時間的距離短縮手段としての新幹線建設が本市にとっては必要不可欠な重要課題であることは、周知のとおりであります。北陸新幹線も既に高崎・軽井沢間については着工されておりますが、軽井沢以北の建設計画については、平成三年度以降に持ち越されており、来年度政府予算の概算要求時期の本年八月までを正念場として、既にフル規格による本格着工促進に向けた大会や、政府、各省庁に対する陳情等を強力に進めているところでありますが、現在の状況と、今後の活動対応等や、北陸新幹線ルート沿線の情勢についてお伺いいたします。 次に、高速道開通記念事業についてでありますが、平成四年度開通を目指して、長野自動車道、上信越自動車道の工事が進んでおり、日増しにその姿を現しており、大きな期待に弾むところであります。この自動車道は、本市にとっては、長年の悲願でもありました。関係皆様の深い御理解のたまものであります。この工事に当たっては、埋蔵文化財の発掘調査がなされて、各地区において、歴史的な貴重な遺産が出土されておりますが、これらを保存、復元、展示して、広く一般に公開されるような資料館、あるいは歴史館的なものを記念事業として建設をしたらどうか。御提案いたします。 また、この高速道によって、本市の産業、経済、文化、観光等、広い範囲にわたって、発展が大きくもたらされることは、間違いないわけであります。そこで、これらを紹介する産業館のようなものの建設はいかがなものでありましょうか。これは、一例ですが、いろいろな面から検討されて、高速道が本市長野にも来たのだという記念になる事業に取り組まれますよう望んで、市長さんの御所見をお伺いいたします。 次に、河川、水路改修についてお伺いいたします。最近の河川、水路の改修は、防災上や住民のニーズによって、コンクリートによる工法が多く取り入れられており、またそれが当然になっておると思われますが、現在、市内での河川、水路等の改修はどの程度進んでおられるのか。近年、市内でも、夏になると、夏の風物詩のホタルが発生し、飛び交う光景が見られるところもありますし、子供たちが川や水路で、魚釣りや、水遊びをしていることもあります。 ある釣りクラブの人からお聞きしたのでありますが、コイやフナを釣ってきて、河川に放流して、子供たちの健全育成のための釣り大会でも開催したいと思ったけれども、コンクリート面だけで、川の中にも入れず、と言った話をしていました。もっと水に親しみ、気軽に楽しめる工法等はないものでしょうか。 また、先ごろ市内中小河川の水生生物による水質状況が発表されましたが、各河川ともに上流はきれいな水であるが、下流に至れば、汚い水になっています。この調査の中でも、生物の住める水質を作り、河川の建設の工法等の環境作りも考えるべきだと思います。その調査の今後の活用、対策についてもお伺いをいたします。建設部長さん、環境部長さんにお伺いをいたします。 次に、農業教育についてお伺いいたします。農産物の輸入自由化や、水田利用再編問題等、日本農業の根幹を揺るがす時代になりつつあります。しかし、一方では、自然農産物の栽培や、消費活動、そして市民農園の希望等は、農業に対する認識も変わりつつあります。このような中で、市内の小・中学校における農業学習もいろいろ行われているようでありますが、実態と取組はどのようになっているのか、お伺いいたします。 また、農業公園構想や、生涯教育の中での農業学習等の実態と今後の対応について、農林部長さん、教育次長さんにお伺いいたします。 その他といたしまして、第一点は、市内にある児童公園グラウンド、運動場等の雑草対策でありますが、それぞれ施設を造るときは、地元や利用者が管理するようになっているようでありますが、現在はままならぬところがあります。 そこで、この管理体制を地元の各種団体や、老人クラブ、スポーツクラブ等に明確にお願いをして、管理費等を交付されたらどうかお伺いいたします。 二点目は、市民プールの充実についてであります。近隣の須坂市、更埴市などでは、市民プールに遊びを取り込んだウォタースライダー等の施設があり、好評のようであります。本市からも訪れているようであります。そこで、市民プールも四角四面のプールだけでなく、人気のある、楽しい施設になるよう改修、建設されたらどうか、要望して、お伺いをいたします。 以上、質問いたしましたが、何とぞよろしくお願いいたします。 ○議長(山岸勉君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 小山議員の御質問にお答え申し上げます。まず最初に御質問いただきました冬季オリンピック招致につきましてお答え申し上げます。 二月に立候補届を出しまして、その後、IOCの常任理事会には、四月には私がユーゴのベオグラードへ行ってまいりまして、村田副議長にも御一緒いただいたわけでございます。そして招致活動をしてまいりました。 また、今月は吉村知事がスペインのバロセロナでのIOC理事会に出席し、また競技連盟の会合にも出席して、招致活動をいたしております。いよいよこれから、九月には東京で世界オリンピック委員会の総会がありますので、各競技団体も合わせますと、相当大勢の皆さん、一千五百人を上回る規模でオリンピックの関係者の皆さん、競技関係の皆さん、また報道の皆さんもまいりますので、相当大勢の皆さんが東京へお見えになりますので、今まで国内候補都市一本化以来、精力的に招致活動を進めてまいりましたこの今までの成果を踏まえて、東京大会を絶好の招致の場と、このように考えて、早くからJOCともいろいろ招致の活動の長野の在り方というものをどのように長野の熱意をIOCの委員さんに示していくかということで協議を進めておりますので、具体的な九月の東京総会の取組の方は担当の事務局長の方から御説明を申し上げる次第でございます。 なお、全国的な取組をしていくべきであるという御指摘でございますが、おっしゃるとおりでございまして、国家的な事業と、こういうふうにとらえていただきたい。日本でやるオリンピック一九九八年は、二十一世紀直前のオリンピックでございまして、今世紀の様々な出来事の上に、また二十一世紀は平和な世紀になりますような祈りを込めながらやっていくオリンピック、平和なオリンピックという位置付け、そしてまた若人の祭典、スポーツの祭典として、最高のオリンピックを演出していきたいというのが我々の願いでございます。 そしてまた、環境問題を大事に考える中で、自然とも共存したオリンピックは当初から掲げておる基本理念でございます。国家的な事業にということで、海部首相には、閣議了解後も、大変精力的にいろいろ御協力をいただいておりまして、海部首相が各国を歴訪する場合には、イギリスのサッチャー首相を初め、各国の首脳に、必ず長野のオリンピックのお願いをしていただいておりますし、また、日本にお見えになる各国の皆さんにもお願いをしていただいておるわけでございます。 新幹線で、吉村知事さんと一緒に首相官邸に陳情にまいったときにも、会って、新幹線のお願いをする前に、海部総理大臣の方からお声がかかりまして、「長野のオリンピックは各国の皆さんにお願いしていますよ。」という、力強いお言葉があったわけでございます。 もう一つ、国連の常任理事国に日本がなるということもお願いしておるようでございまして、長野の冬季オリンピックを大事に考えて、世界への貢献をするオリンピックというふうにとらえておられると。このように大変力強く、我々ありがたく思っておる次第でございます。 明日、六月十四日には、おかげさまで、衆議院で国会決議を、長野冬季オリンピック招致の国会決議をしていただくことになっておりますし、引き続いてあさって六月十五日には、参議院で、また長野招致の国会決議、このようになっております。また、七月十九日には、知事会がございます。ここでも決議をしていただくことになっておりますし、六月二十七日には、全国市長会がございまして、市長会でも決議をしていただくことになっておる次第でございまして、そういう全国的な大きな団体の決議をいただきながら、日本中の皆さんに御理解と御協力をいただいて、そして何よりも大事なのは、やはり地元の我々長野の熱意でございますが、この熱意を盛り上げる中で成功させていきたい。このように考えておりますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、いろいろ施設の計画について、具体的な整備計画をしっかり立てなさいというお話で、そのとおりでございまして、一応国内の四都市を決めるときに、JOCに開催概要計画書を提出いたしましたが、その後政府の閣議了解を得まして、施設などには二分の一の国の補助をする。また、関連の公共事業は優先配分しますという閣議了解の際、飽くまで簡素で、効率的なものにしなさい。そしてまた、我々とすれば、長野らしい施設、そして後利用を長野のいろいろな施設計画の中で、長野市の総合基本計画を勘案いたしまして、総合基本計画に合ったものにしていきたい。そしてまた、後利用は十分考えて、使いやすいもの、そしてまた毎年の経費などもなるべくかからないようなものに。そういうことで、後利用を十分に考えて取り組んでおる次第でございまして、市民の皆さんの利用を中心にした施設計画、こういう考えでございます。 選手村とか報道宿舎は、総合基本計画で決められております四十三万人の都市にふさわしい住宅、このようなとらえ方で住宅、居住水準の高い住宅団地になるような施設、こういうふうに考えて、選手村や報道宿舎などに取り組んでおる次第でございます。 そして、若里の市場跡地の利用については、大会運営本部、またアイスホッケーの会場にもなるのですが、これは長野市のコンベンション・ホール、またいろいろな展示場、それから会議場など併設した、そういうコンベンション・ホールということで計画の整合性をつけながら、今建設計画を立てておる次第でございます。 そういうことで、今議会でお認めいただいた予算で、専門の設計会社の方へ委託をしてございまして、長野市の方針に合ったもので今長野市の専門の施設の部会と話合いをしながら、最終案を今煮詰めておりますので、七月中、あるいは八月、お盆前ごろにはその最終計画がはっきりしてまいりまして、それを確認する中で、皆さんにも御相談申し上げ、また、発表申し上げながら、成案にしていきたい。最終的な案にしていきたい。このように考えておりまして、そしていろいろ印刷なんかいたしまして、それで必要な資料も整えて、十一月一日がIOCへの提出期限ですから、それまでに提出できるような書類にしていきたい。こういうことでございますので、近く施設計画も具体的に、はっきりさせることができる。発表してまいりたい。このように考えておる次第であります。 続きまして、北陸新幹線についてでございますが、大変議会の皆さん方、議員さん、再三にわたって上京、陳情していただいて、また、市民の皆さんの決起大会、また沿線の協議会、あらゆる期成同盟会を今一斉に開催をして、政府や関係者に強くお願いをしておるわけでございまして、一つは予算の増額を図っていただくこと。そしてまたもう一つは、とりあえず長野まで本格新幹線で、標準軌新線での建設の方向をはっきりさせていただくこと。この二つが大きなポイントでございます。 幸い日米構造協議の中の公共事業十か年計画を今政府は立てておりまして、今月末か、来月にははっきりさせる。こういう段階になっておりますので、当面は十か年の計画の中には、本格新幹線で入れていただきたい。こういうことを強くお願いしておりまして、この間、約六十八万人の皆さんの熱意の込もった署名簿を東京へ、運輸大臣に提出して、お願いしたわけでございますが、その際運輸大臣も、どうせ必要な、造るものであれば、いいものがいいのだということでございましたが、もう一つ踏み込んだまだ方針の本格新幹線でありますということがまだはっきりしないわけでございまして、我々とすれば、運輸省がミニで発表したわけでございますが、それは反対ということで、それでは三か年の中ではっきりさせようではないかということで、検討中になっておるわけでございまして、早く運輸省がミニから本格標準軌新線で長野まで建設をしようという方向をはっきり明確にしていただく。これが一つでございます。 それから、その際、今まで経済企画庁へ陳情にまいりましても、審議官や次官であったわけでございますが、初めて、相沢経済企画庁長官がお会いするということで、陳情することができましたわけでございますが、その際、相沢経済企画庁長官からは、公共投資の十か年計画の中に、鉄道は、JRは民間だから、ちょっと問題があるけれども、新幹線計画については、鉄道建設公団が建設することだから、公共事業というとらえ方でいいのではないか。そういう方向で位置付けをはっきりさせたいという趣旨のことを、加藤政調会長と今相談してきたところだ。こういう前向きの発言があったわけでございます。 そういうことで、公共事業十か年計画の中に、我々とすれば今までのミニで入れられてしまうと困るわけでございまして、何としても、標準軌新線で十か年計画の中に入れてもらう。これが大きな運動の趣旨でございます。明日も東京で、知事が出席いたしまして、新幹線の関係の会議がございまして、そのあと陳情することになっているわけでございますが、そういうことで、何としても、この問題を八月、来年度の概算要求時期までにはっきりさせていきたい。こういうことで今懸命に運動しておるわけでございます。 それで、事業費につきましても、今までは、鉄道防災事業費で賄ってきたのですが、これはもう来年度以降、何としても六年ぐらいで、軽井沢まで完成させるにしても、とても予算が間に合わないと。何としても増額を図っていく必要がある。こういうことでございます。 これは高崎・軽井沢間を約二千九億円かかるのですが、六で割れば約三百数十億ということで、何としても来年度から予算の大幅な獲得、それからまた長野まで標準軌新線で決定したい。これを今全力を挙げているところでございまして、なかなかまだ予断は許さない、厳しい状況でございますので、なお一層議会の議員の皆様方にも御一緒にお願いいたしまして、強力な運動をしてまいりたいと思います。 沿線の情勢ですが、長野地区は二十二・六キロほど新幹線のルートがあるわけで、十二地区にそれぞれ対策委員会を作りまして、いろいろ研修をしたり、話合いを進めながら、いざというときにはすぐ協議に入れるようにしていきたい。このように考えておるところでございます。 それから、高速道開通記念事業について申し上げますが、高速道がいよいよ再来年の開通を控えまして、いろいろ今準備を進めておりますが、その中で、二つの記念事業はどうかと。こういう御提案でございます。一つは資料館でございます。資料館については、議会に請願、また陳情もあるわけでございまして、たくさんの埋蔵文化財が発掘されておりまして、非常に貴重なものもたくさんあるというふうに承って、聞いておる次第でございますので、全部の発掘が終了いたしまして、整理をしながら、いずれ公開しなければいけない。そうすると公開する場が必要でございますので、資料館といいますか、展示館と申しますか、そういうものも今後検討していかなければいけない。このように考えておる次第でございます。 それから、産業館については、中小企業の活性化、また労働力確保の面から、長野市の総合基本計画の中に、商工総合センターの建設事業が計画されておりまして、調査研究をしておるところでございまして、長野市の総合基本計画の中では、用地が土地が約五千平方メートルぐらい。基本設計で、建物の延べ面積が六千平方メートルぐらいで、物産の展示、販売、観光の案内、それから情報交換、いろいろな研修もできる部屋、それから各商工団体がここに事務所が持てるように、このような考え方で、商工総合センター建設事業が総合基本計画の中に計画されておりますので、高速道開通記念事業として、できるかどうか、ちょっと時期的にも問題がありますが、調査研究を進めながらやっていきたい。このように考えておる次第でございますので、よろしくお願いします。 ○議長(山岸勉君) 建設部長小林君    (建設部長 小林宏君 登壇) ◎建設部長(小林宏君) 私から、河川改修のうち、私どもにかかわります改修の在り方と申しますか、そのことにつきましてお答えを申し上げたいと思います。 河川の環境問題には、様々な問題提起がなされておるような気がしておるわけでございます。そこで、用水や河川については、当然清らかな水とか、あるいは恵まれた自然の中でございますので、豊かな河川環境を取り戻すためのそれぞれの方策で私ども施行しておる状況下でございます。 そこで、河川の改修には、これからもこういった、いわゆる環境、親水と申しますか、親しみを持たせる川と申しますか、そういったものが大きな課題でございますし、私どもも精力的にこれからも取り組んでまいりたい、こういうことでございます。 こういう中で、私ども親水性の工法を用いた河川改修につきましては、既に堀切沢、あるいはメダカ水路等をやった経過もございますし、幸い今年度と申しますか、平成二年度でございますけれども、この事業も含めながら、赤野田川の一千三百メートル、それから安茂里の準用河川の権現沢、それから、本当に中心市街地と申しますか、千歳町のところでございますけれども、南八幡川が西から東へ流れておる状況で、町のど真ん中でございますけれども、それらについて申し上げたような親水性を果たしたような水路を造っていきたい。こういう計画でございます。 若干、これらについて触れてみたいと思いますけれども、赤野田川につきましては、ああいう場所でございますけれども、水辺にアヤメの植栽がメーンになろうかと思います。のり面には階段を造って、散策できるようにしたい。全体的には、憩いのスペースを取り込んでいきたいと思います。 また、権現沢でございますけれども、御案内のように、あそこには、近隣に相当住宅団地等の関係もございます。そういった立地条件も若干考慮いたしまして、子供さんが水の中に入って遊べるような水辺環境のもので仕上げていきたい。 それから一番最後に申し上げました千歳町の南八幡川でございますが、本当に数少ない市街地での環境部分の水路でございますので、これに十分地元の皆さんともいろいろ今お話をしているようでございます。自然石と申しますか、先ほどお話にもございましたように、魚の集まりやすいような構造と申しますか、魚礁ブロックというような、そんなような特殊のものもございますし、魚が集まりやすいようなもの、あるいは魚道とか、そういうものもまじえたような親しみの水辺を造っていきたい。そういうことで、これから精力的に、地域の皆さん方ともいろいろお話の中から、この水辺空間を造っていきたい。そういうことでございますので、よろしくお願いしたいと思います。 以上です。 ○議長(山岸勉君) 環境部長小林君    (環境部長 小林丈志君 登壇) ◎環境部長(小林丈志君) 水生生物の調査結果の活用について、ただいま河川の改修につきましては、建設部長の方からお答えを申し上げたところでございますが、活用について私の方からお答えを申し上げたいと思います。 昨年度、一昨年度、二年にかけまして、二十六河川、五十一地点の調査をいたしまして、うち特に二十三地点につきましては、四つのランクがあるわけでございますが、その中のトップのきれいな水というランクを与えられたという結果が出たわけでございます。その結果の生かし方でございますけれども、特にきれいな水であった二十三地点を含めまして、よい方の三十九か所には、水生生物の生息状況等を入れました立て看板を立てて、ここのところは非常にきれいなところだというようなPRをしてまいりたい。と同時にまた啓発活動にも役立てたい。このように思っております。 それから、水生生物マップ、これは大きなものではございませんけれども、作りまして、約二千部作る予定でございます。各小・中学校に配布したり、あるいは教育委員会等、各関係機関との御相談の上でございますが、よりよい活用を図るために、御相談してまいりたい。そして、子供さんを中心に、また大人まで河川に対する関心を高めていただきたい。このようなことに活用したい。このように思っています。 それからなお、毎年夏休みに実施しておるものでございますけれども、親子水辺教室というものをやっております。その中でも、これは特に小学生を中心に水生生物の観察体験等を行っておるわけでございます。その中でも生かしてまいりたい。それと同時に、やはり河川の浄化というものが大変大切でございますので、そういう啓発活動の実施をしてまいりたいと思っております。 なお、親子水辺教室につきましては、本年は夏休み中の八月九日開催の予定でおりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 ○議長(山岸勉君) オリンピック準備事務局長山口君    (オリンピック準備事務局長 山口純一君 登壇) ◎オリンピック準備事務局長(山口純一君) 私から、第九十六回東京総会での対応について申し上げたいと思います。 今まで、会長である知事、実行委員長である市長等にお願いいたしまして、内外での招致活動を進めてきたわけでございますけれども、これは常に関心を長野に持っていただくということを主眼にしてやってきたものであります。いよいよ、先ほど市長からもお答えいたしましたけれども、質問状に対する回答書を具体的に作って、それを一人一人のIOCの委員に御理解していただくというのがこれからの大事な仕事でございまして、その結果、信頼感と期待感を長野に持っていただく。そういうことになっていこうかと思います。そのためには、東京総会というのは非常に絶好の機会でございます。 ただ、今まで私どもが組織委員会と、このIOC総会のための組織委員会と打合せをしてくる中で、IOCの本部から特に長野が地元だからと言って、特別な招致活動は許されないということを御注意いただいております。しかし、地元の東京で開かれるわけでございますから、私どもの方といたしましては、既にIOCの委員全員に対して、東京総会の前、あるいはその後に是非長野へ来ていただくということで、インビテーションカードを発しておるところでございます。 東京では、そのように個々への接触を中心にして行うわけでございますけれども、現在まで御同行の御家族へのサービスを含めて、細かな計画を立てているところでございます。 会場となりますホテルには、一応割当ての部屋がございまして、そこで長野ルームを開設いたしまして、資料の提供や、御案内をしていく計画を立てております。既に市長さんのところへは、大会の前に長野へ行きたいというIOCの委員からのお手紙も来ておりまして、その際の対応の仕方が大きなポイントになろうかと思っております。 いつものことではございますけれども、熱烈な市民の皆さんの御歓迎をお願いしたいと思っております。六月のバーミンガムまでの間の一人一人のIOCへの対応は、今申し上げたように、長野に対する期待感と、信頼感を持っていただくことだと考えております。確実に票になりますような運動を今後続けていく予定になっております。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 農林部長冨岡君    (農林部長 冨岡豊治君 登壇) ◎農林部長(冨岡豊治君) それでは私の方から、時間の都合で、農業公園構想についてのみお答えいたしたいと思います。 農業公園につきましては、長野県農協地域開発機構に調査を委託いたしまして、基本構想の報告を受けたわけでございます。これを基にいたしまして、今後、場所の選定、それから観光農園、特産物のPR、産地直売などを含めた、市民に親しまれる農業公園の在り方、建設をこれから進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(山岸勉君) 教育次長滝澤君    (教育次長 滝澤忠男君 登壇) ◎教育次長(滝澤忠男君) 私の方からは、農業教育についての小・中の関係についてのところを申し上げてまいりたいと思います。 水田利用再編対策への対応の一環として、水田所有者から市が農地を借り受け、児童・生徒に勤労精神のかん養と自然との触れ合いによる学習を深め、収穫による喜びを会得させるために、平成二年度は市内の小・中学校の四十八校で、三万九千二百四十一平方メートルの学校農園を設けて、農業学習に取り組んでいるところでございます。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 都市開発部長内田君    (都市開発部長 内田将夫君 登壇) ◎都市開発部長(内田将夫君) 児童公園の管理につきましてお答え申し上げます。 児童公園は規模も小さく、その地区の皆様方に限定されている広場でございますので、管理等につきましては、地区の皆様方にお願いしている現状でございます。なお、この公園等につきましては、建設当時、区長さんやら、地元の皆さんが管理をしていただくということで進めているのが主でございますけれども、年数もたってきておりますので、お話を頂だいしましたように、管理等につきましては、文書でやるということで、現在、文書の協定を進めているところでございまして、現在のところ四十五か所につきまして協定が終わっております。引き続き他の場所につきましてもお願いしたいということでございます。 ただ、管理費用等につきましては、今申し上げましたように、地域の皆様方に特定される施設であることや、河川や道路と同じように、その清掃等につきましては、ボランティアでお願いしているという状況でございますが、こういうことによりまして、自分たちの広場、公園であるという意識が醸成されるのではないかということでございますので、せっかくのお話でございますが、御了承をお願いしたいと思います。 ○議長(山岸勉君) 教育次長久保田君    (教育次長 久保田隆次君 登壇) ◎教育次長(久保田隆次君) ウォターシュート等を取り入れた市営プールということでございますが、この件については、レクリエーション・センターがあるわけでございますけれども、また立地条件等も考えながら、プールの改築時にまた検討してまいりたいと思います。 ○議長(山岸勉君) 十一番小山君 ◆十一番(小山岑晴君) どうも丁寧な、前向きな御答弁ありがとうございました。 ○議長(山岸勉君) 三十番加藤一雄君    (三十番 加藤一雄君 登壇) ◆三十番(加藤一雄君) 三十番加藤一雄でございます。 私は、既に質問通告を申し上げてありますとおり、市行政事務一般につき、御質問をいたします。 初めに、過小規模校解消と、総合文化センターの建設について御質問いたします。 長野市立小・中学校通学区域等改善研究委員会が、昭和六十三年三月、改善に関する提言を行いました。その改善方策は、中学校一校、小学校二校新設する。これに伴い、関係する小・中学校の通学区域を変更し、学校規模の改善を図るというものでありました。この提言を受け、教育委員会は、教育長さん初め、各担当の職員の皆さん、東奔西走し、用地選定に、また土地買収にと、幾多の困難を乗り越えて、しかも、短期間の中で中学校は川合新田地籍に犀陵中学校として、平成三年四月開校の運びとなり、小学校二校についても、提言どおり、南高田地籍川中島三本柳地籍にほぼ用地買収が完了し、それぞれ平成四年、又は平成五年に開校という目標に向かって、今後、通学区区域変更問題は残っているものの、ほぼ過大規模校の解消の見通しがつき、今日までの理事者各位の御努力に対しまして、感謝と敬意を表する次第であります。 今後は、改善研究委員会の提言の中にもありますとおり、中心市街地及び農山村地域の過小規模校等は、都市環境や地域社会の変化に即応する改善方策を測定する必要があると申しておりますとおり、当面する次の課題は、過小規模校の解消にあることは論をまたないのであります。 昨日の一般質問の答弁で、教育長は、過小規模校の解消については、三本柳小学校の通学見通しがついてから検討を始めたいという意味合いの答弁をされたわけでありますが、それでは過小規模校の解消は、四年も五年も先になってしまうわけでありまして、早期に、適正な改善をするためにも、緑ケ丘小学校、及び三本柳小学校の通学区域の変更と同時に、これに並行して過小規模校の解消の検討は始めることはできないか。 したがいまして、私は今後の教育委員会の対応といたしましては、(仮称)過小規模校解消検討委員会というようなものを設置をいたしまして、全市的に改善の検討を開始したらいかがかと思うのであります。 ここで過小規模校の一例を取り上げますと、中心市街地の後町小学校は、現在六学級、生徒数百二十七名であり、鍋屋田小学校は十二学級、四百六名であります。後町小学校は過小規模校であり、鍋屋田小学校は一応標準規模の最低線であります。したがいまして、中心市街地では、この二校の統廃合は、当然考えられるのであります。この二校の統廃合につきましては、地元住民の十分なるコンセンサスが必要と思われるわけでありますが、既に地域の皆さんから要望があり、昨年八月の第四地区みどりのテーブルにおきまして、地元区長会長より、後町小学校と鍋屋田小学校の統合について要望が出されており、また本年三月行われました第三地区のみどりのテーブルにおいても、地元区長から両校の統廃合を進めてほしいとの要望がなされておるところであります。 そこで、廃校になった場合の跡地利用といたしまして、新しい市民会館を含めた総合文化センターの建設を進められてはいかがでありましょうか。現在の市民会館は、昭和三十六年四月に開館し、既に三十年を経過しており、大変老朽化が激しく、構造上、また防災上多くの問題があるようでありまして、既に建て替えの時期も迫っているように思われます。 また、現市役所も、第二庁舎が建設され、車社会の中で、駐車場不足で多くの市民から苦情が寄せられているわけでありまして、現市民会館の跡地には、駐車場として有効利用が図れないものか。御提案を申し上げる次第であります。 次に、ドクターカーの導入について御質問をいたします。最近厚生省は、全国の救急医療体制検討会で、新しいシステム作りに着手したようであります。これは交通事故の死者の増加と、本格的な高齢化社会への備えといたしまして、緊急時の体制整備が急務と判断したようでありまして、具体的には、一つ、医師が救急車に同乗して現場へ行くドクターカーを本格的に導入する。二つ目に、専門教育を受けた救急隊員が、無線による医師の指示を行う。救命医療の二本立てで考えているようであります。 現在、交通事故や、心臓病の増加で、現場から病院に搬送するまでの医療の空白、すなわち現在は医師以外の医療行為が禁じられ、救急隊員は平均六分足らずで現場に到着しても、心臓マッサージなどの応急措置しかできず、搬送中に死亡するケースも多いからであります。 そして今このことが大きく社会問題化し、欧米に比べ、救急率が極めて低いとの指摘をされているわけであります。このため、厚生省は、「できるだけ早く報告を受けて、救急医療体制の充実を図りたい。」といたしまして、一部を来年度予算に盛り込む方針を示しているようであります。 また、同省は医療の安全性重視の立場から、医師が救急車で現場に駆けつけるドクターカーの運用を基本にしております。日本では、松本市、西宮市が病院と提携をいたしまして、実施しており、鎌倉市も五月から試行的に開始したようであります。 私は先月、松本市浅間にあります本郷消防署を訪問いたしまして、つぶさにこのドクターカーの実情を視察してまいりました。質問時間の関係がありますので、ドクターカー運用方針と、具体的な資料は後ほど御紹介申し上げたいと存じますが、松本市では、松本市医師会、信州大学医学部附属病院、国立松本病院等が協力医療機関として、既に昭和五十七年から実施をしており、過去八年間のドクターカーの出動状況を見ましても、年約百件前後出動しておりますし、その中で救急患者の救命に成功しているということであり、大変好評を博しておるわけであります。 しかし、最大の問題は、救急医の確保でありますが、せっかく厚生省でも救急医療体制に本腰を入れておるさなかでもありますので、地元医師会の皆さんと十分話し合い、御理解と御協力をいただく中で、できる限り速やかにドクターカー導入の実施の方向で検討を進められることを強く要望いたす次第であります。市長並びにに関係理事者の御見解をお伺いいたします。 以上で質問を終わります。 ○議長(山岸勉君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 加藤議員の御質問にお答え申し上げますが、総合文化センターの建設につきましては、長野市民会館が大変老朽化してまいっておることも事実でございまして、御指摘のように三十年近くになってまいっておりますので、建て替えの方向で、市制九十周年記念事業の一つとして、総合文化センターの基金を今積立てをしておりまして、文化施設建設基金が六十二年度より積立てを開始して、平成二年度末には約十二億円になる次第でございます。今後、建設場所なども含めて、検討してまいりたい。また、市民会館跡地の利用についても、駐車場ということで、御提案ございましたが、これも検討していきたい。このように考えております。 みどりのテーブルなどでも、いろいろ建設場所についての御意見が大変ございます。いろいろ検討する中でまた議会の皆さんとも相談申し上げていきたいと思っております。 ドクターカー、緊急医師の搭乗者、救急車と、お医者さんの乗っている、治療も受けられるようにするということでございますが、ドクターカーの導入については、大変今、現行の救急体制の中で問題になっているところでございまして、搬送中の治療によって助かる人が大勢出てくる。こういうことでございます。長野市の消防職員が、弁論大会で切々と訴えたのも、この問題でございまして、全国大会でも三位ですか、入賞しておるわけでございますが、現行法では、救急隊員のできる救急処置というのは、酸素吸入とか、止血、気道確保、心マッサージなどの応急手当でございまして、救急車で病院に送り届けるまでの救命を確実にしていくには、医師に乗ってもらって、迅速な治療をしていく必要があるわけでございます。 それで、医師が乗る場合と--東京の消防庁では、この問題の懇話会の答申の中では、看護士制度の導入を答申しておるわけでございますが、厚生省の今方針も、御説明のとおりあるわけでございますので、国の見解も正しながら、ドクターカーの導入について検討していきたいと思っておりまして、一番の問題になるところは医師の確保でございます。地元の医師会、医療機関と相談しまして、お医者さんをお願いしておいて、待機していただくわけで、待機料を払うわけですが、何としても、医師を毎日、いざというときにはすぐ飛んで行けるようにお願いしておかなければいけないという問題がありまして、大勢のお医者さんがいて、医師会、医療機関と話合いをしていかなければいけないわけでございます。 市民病院ができれば、非常にそういう点はいいわけですが、現在のところでは、医師会、地元の医療機関と相談をしていかなければいけないということで、ドクターカー導入の方向でまたいろいろまだ問題点もある新しい分野で、今問題になっているところでございますので、国の方の見解も正しながら、積極的な導入の方向で検討したいと思っておる次第であります。 ○議長(山岸勉君) 教育長奥村君    (教育長 奥村秀雄君 登壇) ◎教育長(奥村秀雄君) 小学校の過小規模校解消対策についてお答えいたします。 このことにつきましては、通学区域の再編成や、学校の統廃合の問題が出てまいりますので、地元の理解と協力が必要でございます。具体的な検討を進めるに当たりましては、通学区域を見直す研究委員会のような組織を設置し、検討してまいりたいと考えております。 なお、この検討に入るのは、過大規模校の解消、すなわち三本柳地籍への新設小学校のめどがついた時点と考えております。なお、その時期を早めるようにとの御指摘でございますが、これにつきましては、それに沿うよう、その委員会の設置を早めることができるかどうか、今後前向きに研究させていただきたいと思います。 いずれにいたしましても、この統廃合は大変難しい問題が生じてくることも予想されますので、地域の方々、PTA、関係の皆さん方のコンセンサスを得ながら、慎重に進めてまいりたいと考えておりますので、今後とも御指導、御協力をいただけますよう、よろしくお願いいたします。 ○議長(山岸勉君) 三十番加藤君 ◆三十番(加藤一雄君) 市長並びに教育長から大変前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。 御要望でありますが、ただ今教育長から御答弁がありまして、三本柳の通学区変更のめどがつき次第ということでありますが、三本柳が平成五年、緑ケ丘が平成四年に開校されるわけであります。それの通学区域の変更については、地元の皆さんが中心になって検討を進めるわけであります。そしてまた、この過大規模校解消も、六十一年に設立して、結論が出たのが六十三年三月、二年間かかっているわけです。となりますと、この過小規模校解消も、恐らく一年ないし二年の期間がかかるではないか。そうなりますと、この通学区を検討する皆さんと、過小規模校を検討する皆さんとは、全く別のことをやっているわけでありますから、今すぐにも発足してもいいわけでありまして、もう開校と同時並行にやったのでは間に合わない。 そういうことでありまして、今大変前向きな御答弁をいただいたわけでありますので、ひとつ早速過小規模校検討委員会を作っていただきまして、ここで検討をしていただく。このようにお願いしたいと思っております。 それから、後町小学校と鍋屋田小学校でございますけれども、御承知のとおり、六学級百二十七名しかいないのです。あんないい、長野の一等地の中心市街の場所が空いているわけでありますから、今市民会館が老朽化して困っているわけでありますから、そして片方を統合して、廃校したところへ、そういうすばらしい施設が持って来られると。このように私は思いますので、これも併せて御検討いただきたいと思います。 それから市長さん、ただ今はドクターカーの導入につきまして、大変積極的に導入の方向で検討したいという前向きの御答弁をいただきました。人命にかかることは、これは非常に人の生命は地球より重いわけでありまして、私が松本へ問い合わせてみました。五十七年から毎年、大体七十人、八十人、あるいは百人を突破する出動回数もあるわけでありまして、救命率はどのぐらいですかと聞きましたら、「今、調査をしておりますけれども、恐らく半数以上の方は助かっているのではないか。もう既に現場に到着して、亡くなっている方もありますので、なかなか出し方が難しい。そしてまた、病院へ入って一か月、あるいは二か月で退院される方もいらっしゃる。そういう点からしますと、非常に難しいけれども、私どもの判断では、まあ、半数ぐらいの人は、ドクターがそこに一緒に同乗することによって、命が助かっておると思います。」こういうふうに松本では言っておるわけであります。 したがいまして、どうかこれを前向きに検討いたしまして、人命を尊重する、第一に尊重するというところから、このドクターカー導入につきましても、一日も早く導入ができますことを御要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。 ○議長(山岸勉君) 四十三番三上孝一郎君    (四十三番 三上孝一郎君 登壇) ◆四十三番(三上孝一郎君) 四十三番三上孝一郎であります。 通告の順序に従いまして、市行政事務一般についてお尋ねいたします。 第一は、空き缶のぽい捨て防止と回収の徹底についてでございます。六月は御承知のとおり、「環境週間」市民総出で公共的な建物、道路、公園、河川等々の一斉整備のために努力をされておられます。環境整備はまず自分の足元から、手元から、これを実践することが第一であることは言うまでもありません。しかし、空き缶のぽい捨てはなかなか減っていないのが現実でございます。これについて、市民の方から、是非当局へ提案をしてほしい。次のような内容で示されました。 一つは、缶類を使用するあらゆるメーカー、あるいは瓶類も含めまして、ビール、食品、回収責任を課することはできないか。併せて回収費用も、原価に含めて販売できるようにしたらどうか。そして、空き缶を回収する責任、メーカーにその責任をきちんとさせることが必要ではないか。そして、一方消費者にはそれを回収をし、協力をする。そのときには、その原価にある回収費用の中から、消費者へ還元をする。こういうことをすれば、そしてそれを缶などに印刷をして、協力を呼びかけていけば、実現が可能ではないか。こういう提案であります。 そしてもう一つは、何と言いましても、市民のマナーの向上であり、小・中学生を初め、高校生、これらの協力を得て、現実に進められておると思いますけれども、これを更に強めていく必要性があるのではないか。こういう提案であります。市民の方の提案でございますので、それぞれいろいろな内容を含んでおりますけれども、十分なる対応を是非お願いをし、古くして新しい課題でありますだけに、今後の取組についてお聞かせをいただきたいと思います。 次に、東山美術館の周辺整備と、館内外の階段の両側へ手すりをつけてもらいたい。こういう問題であります。すばらしい東山芸術、私もこれを特別月間に見せていただきました。これに魅せられて館内を歩き通しました。城山全体を見渡したときに、かつて歴史に残った横山城址、これが城山の実態でありますけれども、これら全体を整備していくという課題がまだまだこれからではないかという感に打たれたわけでありますが、確かに善光寺境内に隣接をし、東山美術館、そして信濃美術館、共に存在をいたしておるわけでありますけれども、私は、かつての東山画伯から「私は信州が大好きだから……」と、こういうことで作品を寄贈したい。長野県に、そして県民に申し込まれたときのあのときの感激、その受入れは長野市だという熱っぽい論議をした三年ほど前の状況を思い出すわけであります。 まず、お尋ねいたしたいのは、東山美術館の設置に伴って、城山公園全体の整備計画を進めるプロジェクトチームが発足をしておりますが、全体計画はどうなっておるのでありましょうか。これをまずお尋ねをしたいわけであります。 そして、これに関連して、本年三月議会でも、私ども社会・市民クラブの宮崎議員から、代表質問で、蔵春閣の建て替え、これを具体的に提言をいたしました。この提言に対しては、時の商工部長から、「現在の蔵春閣は城山公民館に隣接しております関係上、教育委員会の方へ管理を委託をしてございますけれども、ただ今の御提言をいただきましたことにつきましては、教育委員会、あるいは他の関係部課と協議をする中で、現在行っております城山公園の見直しに合わせて検討させていただきたい。」と商工部長の見解が示されました。その後の検討方針、並びに経過について、商工部長にお尋ねをいたしておきたいと思います。 次に、多くの観光客が東山美術館へ、市街からのマイカーで流入をいたしております。そしてこれは来年の御開帳で更にその幅を広げ、輪を広げるでありましょう。美術館への案内表示、長野市へ入ってから、東山美術館へどう至ったらいいか。こういう案内表示と、それに伴う駐車場の対策、これは長期的にみて全体計画の整備と併せてでありますから、若干時間のかかる問題でもありますけれども、当面の駐車場対策と併せて、どのように進められているか、お聞かせをいただきたい。 そして、東山美術館の建設と運営は県の責任でございますが、私は地元の身障者の方から、今度の東山美術館のスロープ、いわゆる車いすを使われる身障者に対しては万全を期して造られている。しかし、足の弱いお年寄りや、まだ歩行の可能な身障者の方に対する階段の手すりが不足をしている。こういう訴えがございました。この点は十分内容を調べていただく必要もあると思いますけれども、確かに外の階段の手すりは全くありませんでした。スロープがあるからということでございましょうけれども、階段を使われる方の点を考えて、十分この点は対策をお願いをいたしておきたい。こう思う次第でございます。 いずれにいたしましても、東山魁夷画伯の名画は、長野県民、長野市民に、子々孫々に至るまで伝えられてまいります。より多くの人々に、より快適な環境で鑑賞してもらい、また、その成果を市民に分け与えられるようにすべきではないかと思いますが、理事者の総体的な考えと、具体的な計画をお聞かせいただきたいと思います。 最後に、土壌消毒剤クロールピクリンの使用の指導要綱の見直しと、公害防止の徹底の問題でございます。根菜類の栽培にはどうしても土壌消毒剤の使用が伴います。しかしながら、その周辺の人家、住民に、のどや鼻、目等々、粘膜を刺激する。こういう問題が出ております。時には激しいせきや、あるいはぜんそく発作等を起こす、いわゆる農薬公害も伴っております。この問題が取り上げられまして以来十八年の長きにわたっております。しかしながら、土壌消毒の指導要綱による消毒を直ちにマルチを実施するということが、二十%ないし三十%ではないかというふうに聞いておりますが、実態はどうなっておるのでしょうか。もしそのような状況であるとすれば、指導要綱にその欠陥があるのではないか。まじめにマルチを実施している農業者がばかをみるというようなことのないように、マルチをしないで、放置をした場合に、氏名の公表等をできるように指導要綱を見直す必要があるのではないか。 いずれにいたしましても、マルチを完全に実施をしてもらう。こういうことを徹底をしてもらえばいいわけでございますので、もう既に十八年、あと一、二年で二十年という長きにわたるわけでありますから、これが完全に解決をしますように、地域の生産者と、住民の方がお互いにわだかまりなく、共存し、生活のできるように、当局の最善の努力を要請をする次第であります。 以上で終わります。 ○副議長(村田武君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 三上議員にお答え申し上げます。 企業の側からは、いろいろ空き缶の回収責任をきちんと持ってもらう。消費者の皆さんには、回収について協力してもらうということで、資源の再利用、リサイクルを、また、きれいな街づくりをという御提案でございまして、その方向について、私も全く賛成でございます。 ただ、いろいろ実施するには、たくさんの問題点があるわけでございまして、デポジット制度の導入が一時相当検討されまして、知事会でも、また全国市長会でも、この導入について相当の検討がなされたわけでございますが、最終的には、実施に至らなかった。やはり広域的に、日本中でやらなければ効果が上がらないわけでございますので、そういう意味で、いろいろ導入に至らない理由があるわけですが、回収責任を企業が持ってもらう場合には、回収分だけの代金が高くなってしまいはしないかという。これは使い捨てに便利だから、こういう空き缶などが普及したわけでございますので、その考え、発想を転換してもらわなければいけないわけでございます。 それから、容器の再生が難しいということもあるらしいですね。スチールのものもあるし、アルミのものもあるし、スチールとアルミの混合もあるし、それをまた再利用する場合、いろいろ問題があるようですが、そういうので、リサイクルに不向きな今の空き缶だと。こういうことでございます。 それから、デポジットを実施すると、それだけ小売店などでは、人手が余計かかる。保管をどうするか。いろいろ問題があるのですが、やはりそういう問題をクリアをいたしまして、全国的規模でやっていかなければいけないということを考えておりまして、これは政府が是非ひとつこの点について、もう少ししっかりした見解を出すべきではないかと思っておる次第でありまして、引き続いて全国市長会等を通じて、国の方へ働きかけをしてまいりたい。このように考えております。 それから、ぽい捨て防止につきましては、リサイクル運動をしていただいて、ごみの減量に大変大勢の市民の皆さん、また衛生組合、PTA、育成会、老人会、婦人会など、いろいろな市民団体の皆さん、市民の大勢の皆さんに大変御協力いただいて、効果が相当上がってきておるわけでございますが、もう一つやってまいりたい。こういうことで、長野市でも、ごみゼロ運動、また、クリーン長野運動推進本部も設けまして、取り組んでおる次第でございますが、こういう特別の日を設けなくても、一年中街がきれいで、ぽい捨てなどがないという街を目指して、今市民の皆さんの御協力をお願いしながら進めておる次第でございます。 県の方も、空き缶散乱防止対策運動を進めておる次第でございまして、この問題も車社会の中で、長野市を通過する車の皆さんにも協力してもらわないといけない。モラルの問題もあるわけでございますので、そういう小・中学校からの教育を含めて、またモラルの向上の中で、お互いにぽい捨てを防止して、そしてごみを減らし、リサイクル運動に参加していただいて、資源の再利用ときれいな街づくりになお一層努力していきたい。このように考えておりまして、こういう運動に取り組んでおる皆さん方との市民会議を開催していきたい。その中で、市民運動の盛り上げを図るようなキャンペーンを強力に市がリーダーとなって進めてまいりたい。このように考えて取り組んでおる次第でございます。 ○副議長(村田武君) 助役山岸君    (助役 山岸勲君 登壇) ◎助役(山岸勲君) 私から、東山美術館の周辺整備の関係につきましてお答えを申し上げます。 城山公園に東山美術館が建設されまして、先ごろオープンされたわけでございます。城山公園並びにその周辺の環境整備につきましては、東山さんから絵画を頂くということが決定された時点から、長野市におきましては、助役をキャップといたします東山美術館建設環境整備委員会を設けたわけでございます。これは六十三年でございます。 そういたしまして、いろいろな検討をしてまいったわけでございます。検討いたしました区域は、善光寺や城山公園を含めまして、約四十ヘクタールの部分について検討したわけでございます。御案内のように善光寺さん、及び大門地域につきましては、長年かかって形成された、歴史的にも大変貴重なところでございまして、この歴史的、あるいは文化的資源を生かしながら、地域の皆さんと一体となって進められる街づくりを考えていたわけでございます。 この四十ヘクタールのうち、城山公園を中心といたします約十七ヘクタールにつきましては、地形や既存の施設等を考慮いたしまして、前の市会でも申し上げましたけれども、四つのゾーンに分けたわけでございます。そうした構想を考えたわけでございます。 一つは、美術館や、東山魁夷館のある区域を、芸術文化ゾーンとしたわけでございます。新旧二つの美術館を核といたしまして、文化の交流が広がる。そういうゾーンというふうに考えたわけでございます。 それから二つ目といたしましては、噴水のある部分と、市営野球場、あるいはテニスコートを含めた区域を野外ステージや庭園芝生広場と言った市民触れ合いゾーンというふうに考えた次第でございます。 それから三つ目といたしましては、公民館や蔵春閣のある区域でございますけれども、これを展望観光ゾーンといたしまして、日本の芸術と、長野の国際性を高める交流の場とするというようなことを考えたところでございます。 四つ目といたしましては、各ゾーンを囲む既存の樹林やプール、動物園、少年科学館のある地域、これを子供と自然のゾーンというふうに位置付けて、構想を練ったわけでございます。特に子供たちが科学や自然と親しむことができるということにも着目したわけでございます。 しかしながら、御案内のとおり、公園内の土地につきましては、既に運動施設でありますとか、あるいは文化施設といたしまして、大変高密度に利用されているのでありまして、それぞれのゾーンの目的に合ったように造り替えるには、非常に時間もかかるし、各施設の用途の見直し、代替施設の建設とか、いろいろなことが考えられるわけでございます。中には移転もありますし、統廃合も出てまいると思うわけでございます。したがいまして、具体的な計画案につきましては、そのようなことが可能になった時点でそれぞれ具体的なものを作らなければならないというふうに考えるわけでございます。 そのようなことでございますので、いろいろ作りましたけれども、なかなか進んでいないのが実情であったわけでございます。そのようなことの中で、実は、平成元年の五月、去年の五月でありますけれども、建設省の都市景観形成モデル地区の指定を受けたわけでございます。これは城山公園から大門町一体、約八十町歩くらいにわたりますけれども、その指定を受けたわけでございまして、これは建設省の四つの局の予算を重点的に配分しようという構想の中の一つでございまして、その中で、さらにこの都市景観形成モデル地区の中を重点地区景観ガイドプラン、これを作れというスケジュールがございまして、これは平成二年度に作る予定をしております。 したがいまして、この重点地区の景観モデルプランの中に、先ほど申しました四つのゾーニング決定をいたしましたものを含めていかなければならない。したがって、そういう作業が新たに出てきたわけでございます。そういたしまして、ガイドプランができました段階で、次には整備計画が必要になってまいります。具体的な計画でございます。そういたしまして、初めて建設省の予算の傾斜配分が行われるというような状態になりますので、そういうようなことを含めまして、これから更に作業を進めてまいらなければならないと考えておる次第でございます。 次にお尋ねの駐車場でございますけれども、これも先ごろ市長からの答弁もございましたけれども、既存の駐車場の整備、あるいは道路の改修等によりまして、若干の対応をしたわけでございます。道路と申しますのは、信濃美術館の裏側の道路でございまして、バスも止まれるというような状態にしたわけでございます。若干桜の木もいじったわけでございますけれども、そういうこともいたしました。 見直しの中でも話合いが行われまして、大門地域の駐車場につきましては、一部用地の買収も行いました。さらに県庁大門町線といいますか、国道四百六号でありますけれども、この開通に合わせまして整備をしていかなければならないわけでございます。しかしながら、更に急がれる問題が来年の善光寺さんの御開帳でございますので、この御開帳対策も必要でございますので、国道四百六号線の事業化までの間に、一つといたしましては、旧市役所の跡地、これを暫定的に駐車場としたい。バスも止まれるようにしたいということが一つございます。 さらにこれも市長から先日お答えを申し上げましたけれども、市に交通渋滞対策会議を設けまして、若里の市場団地跡地を利用するパーク&ライドシステム、あそこでマイカーをバスに乗り換えて、シャトルバスで城山へ送るという制度でございますが、これにつきましても、検討してまいりたい。なるべく早い機会に試しに行っていきたいというふうに考えておる次第でございます。 それから次に、東山美術館への案内板のことについてお尋ねがございましたけれども、案内板につきましては、実は各方面から大分お尋ねがございますので、その要望にこたえるために、施設の管理者であります県の教育委員会、それから道路になりますと、国道、県道、市道、いろいろありますので、それぞれの道路管理者の間で、設置箇所、あるいは表示方法の統一につきまして、早急に協議を調えてまいりたい。そんなふうに考えておる次第でございます。 それから最後にお尋ねになりました東山美術館の内外の階段の両側の安全のための手すりを作ってはどうかというお尋ねでございます。大変重要な問題でございますし、設置しているのは県でございますけれども、十分に配慮する必要があろうかと思いますので、早速御指摘のような箇所につきまして、確認をいたしまして、県に向かって要望してまいりたいと考えている次第でございます。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 商工部長飽田君    (商工部長 飽田友雄君 登壇) ◎商工部長(飽田友雄君) 三上議員さんの方から、蔵春閣の建て替えについてということで、御質問をいただいたわけでございまして、ただ今、城山公園の全体整備計画につきまして、助役の方からお答えを申し上げましたとおりでございまして、実は、現在私ども、城山公民館や、蔵春閣のある区域につきましては、展望観光ゾーンと位置付けられておるわけでございまして、またさらには先ほどもお話がございましたとおり、公園内の土地につきましては、高密度に利用されているため、総合的な見直し、整備が必要とされておりますので、各ブロックとの整合性を図る必要性から、庁内の関係部課と今後協議を重ねてまいりたいというふうに考えております。 ○副議長(村田武君) 農林部長冨岡君    (農林部長 冨岡豊治君 登壇) ◎農林部長(冨岡豊治君) 土壌消毒の指導要綱の見直しと徹底についての御質問につきましてお答えいたします。 根菜類の栽培に当たりましては、土壌消毒がその年の収穫量に多大な影響を及ぼすわけでございます。この土壌消毒に用いております薬剤がクロールピクリンであり、この薬剤に代わるものがなく、現在も使用しておるわけでございます。 それで、この使用によりまして、公害問題が起こりまして、昭和五十一年十月に、長野市長芋土壌病害虫防除指導要綱を制定いたしまして、規制を実施してまいった次第でございます。この防除効果を上げ、ガスによる危被害を防ぐには、クロールピクリンを土中に注入後、ビニール被覆が効果的であるわけでございます。ガスの発生につきましての測定結果では、適量散布や、ビニール被覆により、年々減少しておるところでございますが、一部には徹底を欠く人もおるようでございます。 マルチの実施実態につきましては、御指摘のような地域もありますが、また八十%ぐらいのところもあるわけでございます。いずれにいたしましても、散布期には、広報車を出しまして、危被害防止の広報活動を実施いたしましたり、地域住民の代表者との話合いを進めたりしておるところでございます。 今後とも、被害を未然に防止するために、一層マルチの実施と空き缶の回収処理などの徹底を期するよう、関係農業協同組合及び生産者団体など連携を密に取り合い、御指摘のとおり、なるべく早い時期に、生産者と住民の方々とのわだかまりのない生活ができるように努力してまいりますが、三上議員さんのお力添えもお願い申し上げる次第でございます。 以上でございます。 ○副議長(村田武君) 四十三番三上君 ◆四十三番(三上孝一郎君) それぞれ適切な答弁をいただいたところでありますが、空き缶ぽい捨てにつきましては、市長からその方向性をきちっと見詰めながら、これから努力をいただくということでございますので、是非そのようにお願いをいたしておきたいと思います。 特に車のモラル、これが一番問題になるわけでございますけれども、何といいましても、時間のかかることでありますけれども、うまずたゆまず進める必要があろうかと思いますので、よろしくお願いをいたしておきたいと思います。 次いで、東山美術館の周辺整備でありますけれども、なかなか美術館は発足をしたが、できるだけのことはやっておるだろうと思いますけれども、市民の目から見ますと、目に見えたものがなかなか感じられない。これが実感ではないかと思います。今、御説明をいただきまして、確かに四つのゾーニングの制定という問題をお聞きをしてから、既に時間が相当かかっているような気がいたしておりますけれども、特に駐車場問題、案内板、目に見えてできることをできるだけ急いでやっていただくことが必要ではないか。このように思うわけでございます。 そして、特にこの問題では、蔵春閣の問題でございますけれども、前回の御答弁と、今回の御答弁も、三か月しかありませんから、これはそう違って答弁をいただけるとは思いませんけれども、ともかく、長野市の蔵春閣はかつての蔵春閣の意味を成しておりません。どうぞその点では、できるだけ早く蔵春閣が市民のものとなるようにお願いをいたしておきたいと思います。 最後に、農林部長から、農協あるいは生産者と十分協議をしていきたい。こういうことでございますが、ここ一、二年で完全にそれらの問題が解決をするように、最大限の努力を私の方からも是非お願いをしておきたいと思います。要綱の見直しも含めて、お願いをして終わりたいと思います。 ありがとうございました。 ○副議長(村田武君) この際、ここで十分程度休憩いたします。   午後二時五十八分 休憩   午後三時二十一分 再開 ○議長(山岸勉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を継続いたします。 本日は気温が上昇しておりますので、上衣を脱いでいただいても結構でございます。 二十一番笠原隆一君    (二十一番 笠原隆一君 登壇) ◆二十一番(笠原隆一君) 二十一番笠原隆一であります。 最後ですので、議長も大変お疲れでしたようですし、皆さんお疲れのようでございますけれども、しばらくひとつ時間をお貸しいただきたいと思います。 最後の質問というのは、私初めてやるわけですけれども、大変やりにくいですね。もうこれはやらないだろうと思って、拾っておいたのですけれども、やっぱり触れられてしまって、今まで私は、会長という立場で、代表質問ばかりやっていたから、何でも好きなことを言えたのですが、今度はそういうふうにいきません。多少ダブることがあるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。 パーキンソンの法則というのがございます。イギリスの歴史学者であり、経済研究家のパーキンソン博士が、一九五七年に唱えた学説でして、「組織機構は常に点検、改善、改革に努力をしなければ、拡大をしていくものである。特に公務員は仕事を作り、人を増やしがちになるものである。」というのがパーキンソンの法則であります。 私が、このパーキンソンの法則を議場で述べるのはこれで三回目であります。最初は昭和三十四年十二月議会、初登壇、私がピカピカの一年生議員として、倉島革新市長に質問したときでございまして、議長は先日亡くなられた小山貞雄議員さんでありました。 旧市役所の庁舎がこの度壊すことになりましたが、この間、若松町主催で、お別れパーティーがございました。私も招かれまして、行ってきましたが、その旧市役所の二階の議場でしゃべったものですので、懐旧の思いに浸ってまいりました。 その次は、柳原市長時代でして、これは新友会の会長として代表質問のとき、そして今度、塚田市長に対して三回目です。倉島市長は、革新系の支持を得て当選をした人でありましたので、人を雇うことも事業だと。こういう美濃部都政と同じく、組織と人を膨張させて、市政をやったわけです。それを夏目市長が林立をする赤旗に包囲されながら、頑張り通して定数削減を実行し、柳原市長は、それを継承して、事務改善、数度にわたる行政改革を断行してまいりました。そして、今度は塚田市長の番でございます。 私は、長野オリンピックは絶対に来ると確信をしております。あと一年、必勝の信念で、市民一丸となって努力をすれば、招致間違いないと思っております。そして来年六月十五日、長野に決定をしてからは、今の機構を大幅に改革をして、一九九八年に向けて、準備体制に入らなければならないと思っています。しかし、どんどん人を増やしていけば、オリンピック後には、硬直をした財政で身動きができなくなるでありましょうし、必要な人間は増やさなければなりませんけれども、なるべく現在のスタッフで、でき得る限りの仕事をするべきであると考えております。 去る昭和五十七年六月二十八日、長野市行政制度改善委員会の答申に「最近の都市をめぐる環境は常に変化し、価値観は変動し、市民の行政に対する要望もまた変化の一途をたどっている。このため、行政側においては、新規行政需要への対応として、行政は一般的に絶えざる組織の増大を来すことは、過去の例でも明らかである。いったん膨張、肥大すれば、これを縮小することは容易なことではない。」と冒頭にうたっております。 常に膨張、肥大化しようとする組織を、常に見直し、改善をする努力をしていかなければならないわけでございますが、そういう努力をしておるのかどうか。まずお尋ねをいたします。 市長は、三月議会でしたか、長野市の三倍近い面積、四十七万の人口の静岡市に支所が一か所しかないと例に挙げておられました。長野市は昭和二十九年合併のときの支所が十か所、昭和四十一年合併のときの支所が七か所、計十七か所、それにもっと前の合併のときの連絡所が四か所抱えております。広域都市問題連絡協議会というのがあります。広い面積で、均等に市民サービスをするには、同じようなそういういろいろな問題を抱えておる類似都市--旭川、青森、秋田、福島、郡山、いわき、静岡、長野の八市で結成をし、行政、財政などの問題を研究し、協議し合っておる会であります。 人口の最も少ないのは、二十七万二千九百九十三人の福島市で、最も多いのが静岡の四十七万三百五十六人です。面積は長野市が最も小さくて、四百四・〇八平方キロ、最大はご存じいわき市の一千二百三十・〇三平方キロであります。秋田市は四百五十九・二六平方キロでありますが、ほかの都市は、いずれも長野市の一・七倍から三倍以上の面積であります。 その八市の支所数を見ますと、旭川市七か所、青森市十二か所、秋田市は二か所、福島市は十八か所、郡山市が十四か所、いわき市が十二か所、静岡市一か所となっております。市の面積を考えますと、長野市の十七か所は多いのではないかと私はは思います。 長野市大合併と同じころ、五市四町四か村を合併したいわき市は支所十二か所、市民課の出張所が三か所あるだけであります。しかも六か所は、市民課の出張所が三か所あるだけでありまして、六か所は係一、数名の職員で運営をしております。商工関係、建設関係は一括をして、経済土木課として、行政サービスに当たっております。この経済土木課のあるところは、四支所だけであります。ほかはほとんど三、四人で生活部関係の事務をしているようであります。支所が本庁から六十キロメートルのところに一か所しかない静岡市は、昭和五十七年まであった五連絡所を廃止し、地区センター運営協議会を地元住民で構成をし、文書などの取次ぎを委託をしておるようでございます。昭和五十七年六月二十八日の長野市行政制度改善委員会からの答申には、「行政制度改善に関する方策について」を出しておりますが、これについてどのように履行されたのか。総務部長から詳細にお答えをいただきたいと思っておりますが、その答申の中でも指摘をされておりますように、「合併によって、新しく一都市として統合されても、合併当時は旧市町村としての社会慣習、感情などの上に特殊事情が存在をし、その取扱上特別の措置が必要であったことはうなずける。 つまり支所は、新市が真に融合一体化するまでの間、暫定的に旧市町村役場を、事務代替的役割を担っていたものと思われる。しかしながら、大合併以来既に十五年余を経過した今日においては、経済、社会、庶民意識の急激な変化、進展に伴い、当時の事情は全く一変している。これに加えるに、交通、通信の進歩発達により、合併当時に存在したと思われる各地域の特殊事情は、今日ではほとんど解消されたものと考えてよい。」と指摘をされておりますが、それから既に七年を経過をしております。 さらに「合併した全地域のあらゆる面における融合一体化の理想からすれば、必要ならば全市にわたって、公平な市民サービス機関が置かれるべきである。」と、支所、連絡所についての項で述べられております。第一から第五地区までの世帯数は一万五千二百三十四、人口は三万九千六百三十人、約四万人であります。第一地区の茂菅からは、本庁まで直線で約三・五キロ、第二地区の上松五丁目からは約四キロもあります。その行政事務のお手伝いは、数人の庶務課の職員が当たっておるだけでございます。これよりも距離的にも近く、世帯数も少ないのに、多くの職員で市民サービスを受けている同じ市民もあります。 私は、今はオリンピック招致という大目標がありますから、今すぐにとは申しませんが、将来は、支所、出張所の統廃合、さらに大津市のように、通学区単位に、あるいは清水市のように、公民館に併設をして、生活部関係の事務、行政のお手伝いをしている区長会などの必要最小限の団体事務をする連絡所的なものを考えるべきであると思いますが、市長のお考えをお聞かせをいただきたいと思います。 さらに、さきに述べましたように、総務部長より、行政制度改善委員会の答申をどの程度実行したのか。また、六十年九月の長野市行政改革大綱についても、見直しをするとか、方向に改めるとか、書かれておる部分はたくさんありますが、どのように見直しをしたのか。どういう方向に改めたのか、お伺いをしたいと思います。 特に団体事務の取扱いの適正化により、職員数の見直しをするという文章がありますが、どうなったのかをお答えいただきたいと思います。 次に、教育の問題でございますが、「振り向けば沖縄」という言葉を皆さんお分かりでしょうか。長野流に言えば、飛びっくらで、後ろを振り向いたら沖縄しかいなかったということであります。お分かりのことと思いますが、ほかの県から来た行政マンが「教育県長野」を皮肉った言葉であります。その人によると、英語はとうとう四十六番目になったそうであります。振り向いても、だれもいないのです。長野県は全国的に、全国最下位になったということであります。学力低下は高校のことであって、義務教育には関係がないと言っては私はおれないと思うのです。大変重要な問題だと思います。 教員組合の方々は、全人教育であって、学力だけを取り上げるのはどうかと言っております。全人教育とは一体何か。先日来、奥村教育長からは、知・情・意というようなことを言われておりまするけれども、小・中学校では知育、徳育、体育だと私は思いますし、戦前はそういうふうに教わりました。戦後の教育は違うのでしょうか。お尋ねをいたしたいと思います。 学力がだめなら体力はどうか。長野県が健康度日本一になったとか、あるいはスポーツで日本一になったとかいうことを寡聞にして私は知りません。私は今の国体であるところの、当時明治神宮大会といいましたけれども、全国大会で優勝したときの柔道部の私はマネージャーだから言うのです。大きな声で。 また、徳が高いという県民であるとか、道徳的にすぐれた県民であるということも、私は聞いたことがありません。長野県の教育を憂えるのは、私ばかりではございませんで、今議会はもちろん、毎回一般質問に出ないときはないと申し上げても過言ではございません。もっとも、前に述べました他県出身の行政マンの話によると、長野県議会、長野市議会も同じだと思いますけれども、教育問題をこんなに論じている県はどこにもないそうであります。今議会でも、質問通告者十五人中、実に十一人、七十%の人が教育問題を取り上げております。こういう意味では、実に長野県は教育県だと私は思います。 学力の問題は、学区制の問題もありますし、先生の配置、人事の問題、いろいろな問題が絡んでおりまして、ここで論議をしても早急に結論は出るとは思えませんし、今まで大分教育長も答えておりますので、私は、徳育、道徳問題についてお尋ねをしたいと思います。 このごろ、東京よりの電車の中で、隣合わせたどこかの会社の団体旅行の人だと思いますが、二十歳ぐらいの女の子が、隣に座りまして、オリンピックの友の会のバッジを見て「いいですね」というふうに言いますので、私は、長野オリンピックの説明をして、えりにつけてやりました。うれしそうにしていたのですが、上田で降りたときには、「ありがとう」の「あ」の字はもちろん、会釈ひとつしないで、さっさっと降りていきました。しかも、入会金一千円の話もしてあるのにもかかわらずです。 私どもの子供のころは、人から物をもらったり、親切にしてもらったら、「ありがとう」と言えと教えられたものです。散らかしたら、後片付けをする。使ったものは元へ戻す。何でもみんなで分け合う。ずるをしない。人をぶたない。人の物に手を出さない。だれかを傷つけたら、「ごめんなさい」という言う。こんなことは、みんな幼稚園はもちろん、今の保育園だって教えていることです。 最近、人生に必要な知恵は、すべて幼稚園の砂場で学んだという本が--今申し上げたのは、ほとんどこの本に書いてあるというふうに新聞に書いてあったのを私が写してきたのですけれども--その本は、アメリカでベストセラーになっているそうであります。戦前は幼稚園に行かない人もいましたが、祖父母などにみっちり仕込まれたし、学校へ行っても、修身、道徳で厳格に教えられたものです。戦後はそんなことは家庭で教えることであって、学校では関係がないのだということで教えないのかどうか、お答えをいただきたいと思います。 アルバート・フジモリさんという、日系の大統領がペルーに出現をしました。勝因は、日本の経済援助を期待したこともあったと思いますが、ペルー人が日本人の持つ倫理観、誠実さ、技術革新へのあこがれだったと言われております。明治、大正の厳しい道徳教育を受けた一世や二世の倫理観、誠実さがペルー人にアピールしたのではないでしょうか。御感想をお聞かせいただきたく思います。 ちなみに誤解を受けると困りますので、申し上げておきますけれども、私は昭和に入ってから小・中学校の教育を受けたものであります。 最後に、日の丸、君が代の問題ですが、小・中学校の掲揚、斉唱の状況につきましては、昨日、同僚玉井議員の質問で、私もお聞かせをいただきました。私は、ある高校の入学式に出席をしました。そこの校長先生は、目を真っ赤にして、「徹夜の交渉でしたが、駄目でした。日の丸を掲げるなら、入学式をボイコットすると言われておりました。折れました。」と言われました。長野市立皐月高校はどうだったのかお答えをいただきたいと思います。 四月二十一日と二十二日の二日間で、読売新聞が調査をしました世論調査では、学校での掲揚、斉唱に七十%が肯定的であり、十%が否定だったと出ておりました。こんな状態でも学校の先生方は、過半数が否定で、掲揚、斉唱をさせなかったのかどうか。私は、先生といえども、この世論調査と大きくかけ離れているとは思えませんし、それこそ非民主的だと思うような、発言を封じてしまうような一部の強硬分子がいたのではないでしょうか。お聞かせをいただきたいと思います。 作家、阿川弘之さんの書いたものの中に「中学生アンケートの愚」という表題で、「中学生がアンケートに答えて、君が代について、意味がよく分からない。分からないのに、教わったところで、到底誇りが持てない。などなど否定的な声が多かった。当たり前じゃないですか、政治に目覚めた先生方が、長い年月をかけて歌っちゃいかん、日本の国に誇りなんか持っちゃいかん、と教え込んできたのがだから」うんぬんとあります。 御承知のとおり、君が代は「古今集第七巻」の恋の歌です。「わが君は千代に八千代にさざれ石のいはほとなりてこけのむすまで」と歌ったもので、私の恋しいあなたは、いつまでも、いつまでも生きていてほしいという歌であります。天皇のことは「大君」と申しましたが、「君」というのは、君、僕の二人称であります。天皇を利用した軍部に、一時期、作為的に使われたとしても、本来、恋歌で、平和の歌からの発想だと考えて教えるわけにはいかないものでしょうか。お尋ねをいたします。 英国の国家は「ゴッドセーブ・アワー・グレーシャス・クイーン」ですが、神よ天皇にお恵みをなんて君が代は歌ってはおりません。また、ドイツ国家は、これはハイドンの作曲ですけれども、「ドイッチャン、ドイッチャン、ウーバラス、ウーバラス、ドイッチャン」ということで、ドイツ、ドイツ、世界に冠たるドイツ、ドイツ人は敗戦にもめげず、不屈のドイツ魂で今日の復興をなし遂げたのでありますが、自分たちの国、自分たちの民族に誇りを持っていたからではないでしょうか。 先日、ボブスレーFIBTの会長さん、ドイツ人ですけれども、クラウス・コッターさんにお目にかかったときに、このドイツ国歌のお話をいたしましたが、マースビスからメーメルまでというように、占領されたところまで、これはドイツの国だと言って、歌っておった歌詞があったのですが、どういうふうにしましたとお聞きいたしましたら、今はそういうところのない三番だけ歌っているというお話がございました。 こういう外国の国歌を調べてみると、いかに日本の国の君が代というのは、おとなしいというか、平和的であるかということが分かると思います。戦後の教育は、阿川弘之さんの言われたとおり、君が代は駄目だ、誇りを持つなというふうに教えたのかどうか。お聞きをいたしたいと思います。 最後に、多くの議員さんから言われたのですけれども、先日行われたオリンピック・コールの歌、大変あれはいい歌だし、みんなで歌おうじゃないかということで、市役所のスピーカーで、テーマというか、その歌を流したらどうだというお話がございましたので、私も大変いいことだと思いましたので、併せて市長にこれは要望をしておきたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(山岸勉君) 市長塚田君    (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 笠原議員の御質問にお答え申し上げますが、まず最初の機構改革についてお答え申し上げます。 御指摘のように、長野市の今行政機構の改善、事務事業の見直しにつきましては、昭和五十六年の民間有識者によります、長野市の行政制度改善委員会の設置がございまして、約一年の御審議をいただく中で、翌年の昭和五十七年に長野市の行政制度改善に関する方策等についての答申をいただいたわけでございます。それを基に行政改革をしてまいったわけでございますが、昭和六十年には、自治省の通達で、長野市の行政改革大綱を策定いたしまして、これらを基本にいたしまして、長野市の時代に合った行政改革、機構改革を着実に進めておる状況でございます。 また、その進ちょく状況については、詳細に総務部長の方からお答えを申し上げる次第でございますが、パーキンソンの法則を申されましたが、常にぜい肉を取って、時代の要請に合った、市民の皆さんのニーズに合った、適合した市の行政機構にしてまいりたい。そして、事務事業の見直しをしてまいりたい。行政の合理化、効率化、事務事業の見直しや、改革や改善について、常に毎年毎年そういう意識で取り組んでおる次第でございます。 そういう中で、簡素で、しかも市民の皆さんへのサービスの向上の図れる行政機構にと、こういうふうに考えて取り組んでおる次第でございます。そしてまたいろいろな財政負担にも耐えられるように、常に経費の削減、そしてまた、人員につきましても、必要な人員は配置いたしますけれども、なるべくみんなで能力を十分発揮して、そうして仕事に、市民の皆さんの期待にこたえられような、仕事に励んでいただけるような、もらえるような、そういうことを常に考えながら進めてまいっておる次第でございます。 笠原議員の御指摘のように、面積の広い市で、自治省の方から特別交付税その他で、いろいろ面倒を見てもらったり、ということで、毎年懇談をしておりまして、私も自治省幹部と、八市との広域都市問題の協議会に出席いたしまして、いろいろ資料を見まして、そのとき私も実は、長野市より広い市もあるし、人口の多い市もあるけれども、支所数など大分少ない市もたくさんございまして、どのようにやっているのか。そのような疑問を感じたわけでございまして、それぞれの市の歴史、それから状況の中で、こういう支所の配置も決まってきたのではないかと。このように考えておる次第でございます。 御指摘のように静岡市は四十七万人で、一千百四十五キロ平方メートルで、一つの支所ということでございますし、旭川市は三十六万人で、七百四十九平方キロで、七つの支所、こういうことで、それぞれ各市の事情があると。このように考えておりますが、長野市の十七支所につきましては、いろいろ合併の経過、そしてまた長野市は四百四平方キロでございますが、平坦地もあるし、山間地もあるという長野市の状況もある中で、十七の支所があるわけでございまして、それぞれに機能を発揮しながら、市民の皆さんへのサービスをしてまいった。このように考えておる次第でございます。 そのほか事務事業の見直し、本庁の機構の改革、いろいろ行政改革大綱や行政制度改善に関する方策の答申をいただく中で、着実に実行に移してきておる次第でございますけれども、やはりこういう機構改革は、常に十年一昔といいますから、五、六年に一回はやはり見直しをしていかなければいけない。そういう必要はあるわけでございまして、六十年の市の行政改革大綱でございます五十七年の答申でございますので、そられの方向は正しいとは思いますけれども、やはり五、六年たちますと、市民の皆さんのニーズ、そしてまた考え方、いろいろな行政への要望、また新たに高速道・新幹線、冬季オリンピックで、新しい行政需要も出てきておりますので、時代に合ったものに常に変えていく、変革をしていく努力を常にしていく必要があるわけでございます。 そういう意味では、そろそろ来年度以降で、大綱、あるいは答申についての見直しもしていかなければいけない。このように考えておりまして、検討委員会を作っていったらどうだろう。議会の皆さんとも今後相談をいたしまして、見直しの方策を研究していきたい。このように考えておる次第でありますので、よろしくお願いします。 ○議長(山岸勉君) 教育長奥村君    (教育長 奥村秀雄君 登壇) ◎教育長(奥村秀雄君) 教育についての御質問にお答えいたしたいと思います。 まず、戦後の教育について、礼儀とか、誠実さとか、人間としての基本的な考え、あるいは実践力の育成への教育がなされてこなかったのではないかというきつい御質問でございます。歴史的に申し上げますと、戦後、昭和二十二年に、今までの国民学校が、小学校、中学校となり、新しい出発をしたのは御案内のとおりでございます。日本の再興は文化の発展にかかっているということや、今まで勤労作業に明け暮れて、教室での授業に空白があったことや、それらのことを経過してきている子供たちは、授業には相当意欲的に取り組んだのもこのころでございます。 しかし、残念ながら生徒の数が二倍に増えたということから、校舎、教室に不足を来したり、そのために、学級の子供の数が六十人から七十人にもなったりして、授業は全体的、画一的なものにならざるを得ない状況でございました。そんな中で、最初の指導要領が出されたわけでございます。従来の地理、歴史に代わって、社会科という教科ができ、道徳、倫理などは、この社会科の中で扱われることになりました。しかし、単元学習という学習方式が中心になり、学習に系統性を欠いたことから、学力差が目立つようになりましたし、また道徳、倫理の指導もなされなかったり、またしたくもできないような状況でございました。この指導要領の改定に迫られて、昭和三十三年に次の指導要領が出たわけでございます。独立国家として、国際社会に地歩を固めた時代でございます。 小・中学校の一貫性を中心に、系統学習が重視され、今までの反省から、道徳の時間が特設されました。道徳は、以降今日まで、道徳という時間を特設するとともに、各教科の中で行われてきているわけでございます。 基本的なしつけ、倫理観の育成は、家庭で行うと同時に、学校においても、大事な指導内容として扱われてきているところでございます。 ペルーの大統領になりましたフジモリ氏に対する感想を求められましたが、この度の市の選挙に当たって、人間性としての誠実さが、あるいは倫理観が評価されたものであるとしたら、立候補したそのものも含めて、選ばれた御本人はもとより、それを評価して、推挙した方々もすばらしいことであると、私は思います。それは人間本来、だれしも求めている人間としての生き方の基本であると考えるからでございます。 指導要領は、その後昭和四十三年と五十三年に改定され、今回の改定になったのでございます。この間、余りに教科に偏り過ぎるということから、教育の人間化ということの経過を経て、今日に至っております。 こうした教育の経過をたどってまいりますと、知育に偏り過ぎ、心の教育が欠けておったと振り返らざるを得なく、したがって、倫理観の育成が今日ほど求められるときはないように思います。そんなことから、私ども市教育委員会といたしましても、教科を支える感性や、心情の陶や、意思のかん養、体力の増強などを図ることにねらいをおきまして、長野市の教育大綱を設定したものでございます。 次に、日の丸の掲揚と君が代の斉唱についてでございます。市内の学校におけるその掲揚率、斉唱率につきましては、昨日の玉井議員さんの御質問の折に申し上げましたので、省略させていただきたいと思います。 君が代の斉唱につきましては、新一年生のみの入学式では、歌うことが無理であるというものから始まって、斉唱しなかったその背景は様々でございます。どの学校がどうであったかということについて申し上げることは避けさせていただきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。 なお、このことにつきましては、それぞれの学校において、校長が中心となり、職員会において、学校によっては何回か話し合い、研究し合ったことは事実でございます。 また、君が代の指導につきましては、子供の発達段階に即して、指導の場、歌詞の意味付けから、歌唱などの仕方などの内容や、方法などについて、今後、指導計画が明確になってまいりますので、それに基づいて、各学校、学級において取り扱うことになっております。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 総務部長夏目君    (総務部長 夏目貞美君 登壇) ◎総務部長(夏目貞美君) 機構改革のお尋ねのうち、五十七年の行政制度改善委員会の答申をどの程度実行してきたかという点についてお答え申し上げたいと思います。 概況の主なものを申し上げたいと思います。一番として、本庁の組織機構についてであります。これは昭和四十一年の合併以来、新規行政需要の増大や、行政内容の高度化、専門化に対応するため、どちらかといいますと、行政組織が拡大して、細分化する傾向にあったわけでございますが、これを統廃合するということで、組織を大くくりにして、流動化に備えたというのが主な内容でございます。 答申のありました五十七年に、十六部、百二十二課であったものが、六十年には十五部、百課といたしました。その後、オリンピック等、新たな行政需要の対応のため、十五部、百四課と現在はなっておるわけでございます。 そのほか、内部けん制機能の強化、窓口業務の充実、情報公開制度の実施、地域防災対策の充実、行政事務のOA化等を積極的に推進してまいっているところでございます。 二番目に、支所、連絡所等についてでございます。合併市町村ごとに十七支所、六連絡所を設置しておりますが、答申では一表、二表の支所の区別を廃止し、支所に課を置かず、その規模は、その所轄する地域の状況に応じて定める等というふうになされておったわけでございます。また、連絡所につきましても、一表、二表の連絡所の区別を廃止し、根本的な見直しをすることとされておったわけでございます。これにつきましては、昭和五十八年に、一表支所の振興課を庶務課へ統合し、また翌五十九年には、篠ノ井、松代、若穂、川中島、更北支所の庶務課、市民課を統合し、総務課を新設しました。また、七二会、信更支所の庶務課、土木課を統合し、総務土木課を新設し、現在に至っているところでございます。 三番目が支所、連絡所を除く出先機関についてでございます。市立保育所の社会福祉法人への委託、公民館の機構改革、学校給食センターの管理運営体制等について答申があったわけでございますが、公民館の機構につきましては、地域的な事情もあり、従来の本館十三館に、古牧、小田切、芋井、三輪、吉田の五館を独立し、並立方式に改革をいたした次第でございます。 また、保育園、給食センターについては、引き続き検討するという状況でございます。 その他、審議会と補助機関の見直し、職員定数の合理化、市単独補助金の見直し等は積極的に進めてきたところでございます。 それから、団体事務の在り方についてでありますが、支所、連絡所で事務処理を行っている団体事務は、昭和五十七年の答申時点では、六百五十四団体でありました。団体事務の取扱いにつきましては、住民が自主的に組織した団体は、団体の自主性及び自立性を尊重し、逐次、団体の自主的運営に切り替えるよう答申がなされ、それによって指導してきたところでございます。平成元年の団体事務取扱状況は、全体で三百五十二団体であり、答申時に比較しますと、三百二団体の減となり、逐次、団体への委譲が行われております。 以上、行政改革の状況につきまして、概要申し上げた次第でございます。特に、支所、連絡所の改革につきましては、答申の内容に沿うべく、各地区とも協力要請を重ねておるところでございます。まだ現在のところ、答申どおりの内容には至っていないわけでございます。 次に、六十年九月の行政改革大綱についても、どう見直したかということでございます。このときは、長野市としましては、行政改善委員会の答申に基づいて、機構改革等を実施した後でございまして、比較的項目が細部にわたっておったわけでございますが、提言項目は五十項目あったわけでございます。このうち、今日まで実施済みは三十一件、未実施が九件、推進中、一部実施は、これは実施の方向であるので、実施済みに加えると、八十二%というような状況になっております。 この中で、特にどういうことをしたかというお尋ねでございますが、一つ、二つ内容を御紹介申し上げます。例えば、単独事業の見直しというようなことで、庁用車両の共用化の推進、あるいはリース車両の拡大、それから市営住宅使用料の見直し、水道局の量水器の検定満期取替時期の改正、それから霊園ポンプ場の廃止、あるいは水道業務の省力化のための電算化、それから、これは地附山の災害の後でございまして、老人ホームの建設等もあったわけでございますが、それらはすべて実施済みでございます。 また、先ほど改善委員会の答申の中でも申し上げましたように、零細補助金の見直しでございますが、これらも実施済みということでございます。また係の統廃合もあったわけでございますが、市民生活課の計量係が消費者行政係に統合、林務課の営林係が林務係に統合、それから、市営住宅の管理のために住宅監理員の制度を取り入れる等が主な実施済みの内容でございます。 推進中のものとしましては、先ほど行政制度改善委員会の中でもありました団体事務の取扱いでございますが、そのうち特に会計事務等については、地域の皆さんにやっていただくということで、団体へお願いするということで、実施しておるわけでございまして、これはただ今も実施しておるわけでございます。それから、自主防災組織を全行政区に作りたいということで、これも推進中でございますが、ただ今四百二十六区のうち、三百三十八にできていて、七十九・三%の進ちょく率である。それから、あるいは市税、保険料の口座振替制度の推進、それから納税組合及び納付組合に対する奨励金交付基準の見直しや、口座振替制度の推進も現在推進中でございます。それらがこのときの見直しの内容の主なものでございます。 それから、団体事務取扱いの適正化により、職員数の見直しはどうなったかということでございます。先ほど、お話申し上げましたように、六百五十四団体があったものが、三百五十二団体に減ったということで、毎年毎年そういう努力を重ねているわけでございまして、既に全部終わった浅川支所のような例もあるわけでございますが、まだ団体事務は残っておるわけでございます。 それから、人員がどうなったというお尋ねでございますが、これはなかなか、特に二表支所等は、絶対の人数が少ないものですから、人員にはなかなかつながらないわけでございますが、一表支所では、五十八年、百三十九名であったものが百三十一名、二表支所では、四十八名が四十四名というように、必ずしも団体事務の見直しで減ったわけではございませんが、それぞれの機構改革等の努力によりまして減っておるところでございます。 また職員数につきましても、五十六年、二千四百三十六人であったものが、平成二年、二千三百六十五人、その後の行政需要等を考えましても、肥大化に対しまして、肥大化にならないための努力をしておるところでございます。議員さん、おっしゃられますように、機構等につきましては、これからも十分見直しをし、肥大化をしないよう、また安い経費で、十分なサービスができるよう努力をしてまいりたい。かように考えておる次第でございます。 以上でございます。 ○議長(山岸勉君) 二十一番笠原君 ◆二十一番(笠原隆一君) 大変事務機構のことにつきましては御努力をいただいていることは分かりましたが、先ほども申し上げましたとおり、オリンピックを控えて、私は、市長さんが相当真剣になって、先ほども加藤議員の質問にございました、過小規模校の統廃合、あるいは支所、出張所の統廃合、それから答申の中にありました保育所を民間に委託をしていく。こういうようなことを思い切っておやりになって、そして浮いた地所と人員をオリンピックの方に振り向けるという形をもって進まなければ、大変なことに私はなろうと思っております。 したがって、お答えはいただかなくても結構ですけれども、オリンピック招致はもちろん、その後の準備についても、不退転の決意を持って臨まれるよう、本会議の席上で、厳に要望しておきたいと思います。 特に今、総務部長からお答えをいただきました団体事務の移管につきましては、総務部長も言われたとおり、浅川、若槻などは、完全にやっているところもあるわけです。ところが、私いろいろ聞いてみますと、「私が支所長のときにそれをやると、困る。区長さんたちが一切協力してもらえなくなって、赤い羽の募金も集まらないような状態になってしまう。ですから、むしろ本庁でいつ幾日までにやれとか、こういうふうにしてもらった方がやりいいのだ。」と、こういうふうに言っておるところもございますので、その辺のところも十分お考えをいただいて、お願いをいたしたいと思います。 それから、教育委員会については、教育長さんからいろいろお答えをいただきましたが、私はやっぱり、戦後、自主性に任せるということは余り好ましくないと思うのです。子供はまだ何にも分からないうちに、是非善悪も分からないうちに自主性に任せたって、これは本当に困っちゃうから、だから、小・中学校というのはやっぱり人間形成の基礎を教えるところですから、是非善悪のけじめだけはピシッとやっぱり、家庭教育もそうですけれども、幼稚園から家庭教育、そして学校でもやらなければ私は駄目だと思っておりますので、是非善悪のけじめだけは自主的に任せるなんて言わないで、ピシャッと教えて、そして高校、大学になってから、まだそういう押し付けをするようなことのないようにひとつ教えていただきたいと思います。これは要望しておきます。 まだ時間があるので、その他で一つお尋ねしますけれども、毎回、善光寺周辺の交通渋滞のことについて、本議会でも、私どもの代表質問で小池議員にやっていただきましたし、今、三上議員からもそういうお話がございましたけれども、私は、今の交通渋滞を解消するには、やっぱり東之門が都市計画で十六メートルになっておるので、今一方通行になっているのです。あれを十メートルに広げれば、一方通行ではなくて、交通できるのだろうと思いますし、それから私の家の前の新町返目線、十一メートルに拡幅することになって、鑑別所のあの辺からだんだん西の方に進んできておるわけですけれども、私はこの道路をきちんと開ければ、交通の流れはスムーズにいくのでないだろうか。こういうふうに前から申し上げているのですけれども、これはおやじが作った、笠原十兵衛が議長をやっているときに作った都市計画なんですね。 それが三十数年たってもまだできないというようなことで、部長ともいろいろ相談をしておるのですけれども、距離が短いとか、いろいろなあれもあるようですけれども、今度オリンピックということになりますと、オリンピック憲章に言うところの、文化、芸術の展示ということは、当然東山美術館も入ってくるわけですし、ただ単に善光寺のためというだけではなくて、東山美術館を含めて、文化、芸術の展示という形になれば、やはり御開帳以上に渋滞をすることも考えますので、真剣にお考えをいただきたいと思います。 助役とも相談したのですけれども、助役も、やはり国に上げる要望の第一に挙げなければ駄目ですな、という話をしておりますので、その辺十分にひとつお考えをいただいて、国に上げる要望の第一にひとつ挙げていただいて、実現を図るようにお願いをいたしたいと思います。 御開帳に来る人は、もう二度と長野になんか来るものか。こんな交通渋滞、二度と来るものかと。幸いなことに「忘却」といういいものがあるものですから、時々忘れていただいて、七年たったらまたおいでいただいている。大変ありがたいわけですけれども、仏の顔も三度ということがありますからね。私が申し上げているのは、もう三回前ぐらいの御開帳のときに申し上げているのですから、是非ひとつ実現をするように、内田都市開発部長さんの決意のほどをお聞きをいたしたいと思います。 ○議長(山岸勉君) 都市開発部長内田君    (都市開発部長 内田将夫君 登壇) ◎都市開発部長(内田将夫君) 本会議最後に、難しいお話を頂だいしたわけでございますけれども、この問題につきましては非常に古くて新しい問題でございますし、また、城山周辺等につきましても、いろいろと変わってきております。そういうような中で、助役の方からも、御答弁申しましているように、総合的な見地の中で、今おっしゃられました道路等につきましても、一部県道等にもかかっております。県の方とも相談しながら、御期待の線に沿えるように進めてまいりたい。このように考えておりますので、よろしくまたお願いします。 ○議長(山岸勉君) 二十一番笠原君 ◆二十一番(笠原隆一君) 終わります。 ○議長(山岸勉君) 以上で……。    (「議長」と呼ぶ者あり) ○議長(山岸勉君) 議事進行……。    (「はい」と呼ぶ者あり) ○議長(山岸勉君) 二十四番原田君 ◆二十四番(原田誠之君) 二十四番原田ですが、ただ今の笠原議員の質問の中に、「振り向けば沖縄」という発言がありました。これは極めて沖縄県民に対する屈辱というふうにも思えますので、本議会の品位にもかかわりますので、よく精査をいたしまして、発言の削除を求めるものでありますが、いったん休憩いたしまして、その辺よろしくお願いいたします。    (「進行」と呼ぶ者あり) ○議長(山岸勉君) 今、原田議員の議事進行につきましては、議長において取扱いを任せていただきたい。かようにお願いします。 以上で、市行政事務一般に関する質問を終結いたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明十四日は午前十時から本会議を開き、各議案の質疑を行います。 本日はこれにて散会いたします。   午後 四時二十五分 散会...